カスハラが社会問題に。理不尽な悪質クレーマーはなぜ増えるのか?
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凶悪化するカスハラ。悪質クレーマーへの対処は?
カスハラの現状と対応策
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増えるカスハラ
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カスハラ増加の背景
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カスハラへの対策
豊田真由子議員の現在とは。元秘書への暴行・暴言問題から現代のパワハラ問題を考察。豊田真紀子議員の暴言を記録したテープが毎日のようにマスコミで流されたことがありました。その暴言や暴行のあまりの過激さに世間の人は唖然としました。今回はこの「豊田真紀子議員のパワハラ問題」をとりあげます。彼女の経歴やなぜこのようなパワハラが起こったのかにも迫ります。
カスタマーハラスメントとは?
カスハラを御存じでしょうか。カスハラは知らなくてもパワハラやセクハラを御存じでしょう。カスハラはカスタマーハラスメントの略語で、消費者による行き過ぎたクレームや悪質な迷惑行為のことです。 企業では商品やサービスに対する消費者からの苦情やクレームに対しては、真摯な対応をすることで企業のイメージアップや商品やサービスの質の向上につなげています。 しかし、悪意を持ったクレームや度を過ぎた言いがかり、暴力行為にはカスハラとしての対応が必要になります。
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カスハラによる理不尽な要求
カスハラと呼ばれる理不尽な要求や過度なクレームはどのようなものをいうのでしょうか。大きく分けると、一つはサービスや商品に見合わない金額の支払いを要求するケースがあります。 もう一つは従業員や役員あるいは企業に対して行き過ぎた行為や対応を要求をするケースです。以下で具体的にみてみましょう。
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例①
企業や店舗が提供する商品やサービスに対して顧客がクレームをつけて過度な要求をすれば悪質とみなされカスハラになります。 例えば飲食店で料理を食べて店においしくないという理由で多額の賠償金や返金を要求したり、購入して半年以上も経った製品の交換や返金を要求するケースです。 サービスを提供されたにもかかわらずそれを気にくわないなどの理由で料金を支払わない場合や、長い時間クレームをつけてその時間の対価も要求する場合もカスハラになります。
例②
従業員に対する行き過ぎた行為の例として次のような場合があります。 長時間店舗内で大声で怒鳴り続けることや胸ぐらをつかむ、相手をののしりけなすことなどはカスハラになります。従業員を無理やり土下座をさせることもカスハラにあたります。 長時間従業員を拘束して帰るよう話しても帰ろうとはしない場合は業務を妨げてしまうためカスハラになります。また従業員や上司、役員の解雇を要求することもカスハラになります。
クレームとカスハラの線引きは?
カスハラとクレームの違いが分かりにくいため、対応に悩む企業や従業員は多いようです。クレームとカスハラの線引きはどう考えたらよいのでしょうか。 クレームは商品やサービスに対する苦情や不満です。したがって原因があり、それを明確にして対応することが可能です。 これに対してカスハラは暴言や暴力行為であったり土下座や従業員・役員などの解雇、巨額な賠償金など顧客が過剰な対応を要求するものです。
カスハラ増加の原因や背景
カスハラが増えている背景の一つに行き過ぎた顧客至上主義があります。消費者や客が上従業員は下という感覚が強まっていることが挙げられます。 また企業によるサービスのレベルの差や過剰なサービス提供が一般化し消費者が過剰なサービスが当たり前になっていることがあります。加えてシルバーモンスターの増加も挙げられます。以下で詳細にみてみましょう。
原因や背景①
カスハラの原因や背景の一つとして考えられるのは、我が国では顧客至上主義の考え方が浸透していることです。 お客様は神様といわれたこともありましたが、客に対するサービスの向上や客には丁寧に接することが今や当たり前の社会になっています。 この結果客が上で従業員は下という考え方広まり、従業員は客のいうことを聞くべきだという間違った考え方をする消費者・顧客が増えていると考えられます。
原因や背景②
原因や背景の二つ目として、消費者にとって過剰なサービスが当たり前にようになっている現状があります。 企業や店舗同士による競争の激化に伴い、より良いサービス、より質の高いサービス、他と違ったサービスの提供が求められ、過度なサービスがエスカレートしてそれが一般的と感じる消費者の増加が背景にあります。 この結果普通のサービスには満足できない消費者がカスハラ行為に及んでしまうと考えられます。
原因や背景③
原因や背景の三つ目として少子高齢化と労働力不足があります。 少子高齢化は人口減少と労働力不足を招いています。現在多くの業種で外国人労働者に頼らざるを得ない状況となっています。しかし言葉の問題、習慣の違いなどから質の良いサービスの提供が難しくなっており、顧客のニーズに応えられないサービス現場でカスハラが起こりやすいと考えられます。 もう一つはシルバーモンスターつまり切れやすい高齢者、特に男性高齢者が増えていることです。犯罪白書(平成29年版)によると暴行で検挙された高齢者が20年前の約40倍にもなっています。
お客様は神様ではない。カスハラへの対策法はあるのか?
カスハラに遭った従業員が精神疾患を患うとか離職するケースが増えており、企業にとっては大きな問題となっています。カスハラにはどのように対処していけばよいのでしょうか。 対処法を考える際には、お客様は神様という考え方から改めていく必要があります。そのうえでカスハラに組織的に対応していくとともに従業員間での事例の共有が大事になります。以下で対策法を見てみましょう。
職場におけるパワハラとは?該当する言動と受けた時の対処法!パワハラは人の心を深く傷つける、許されない行為です。しかし、どの職場でもパワハラが起こる可能性があり、また無自覚のうちにパワハラとなる言動をとってしまっていることもあります。ここでは、パワハラにあたる言動とパワハラを受けた時の対処法について説明します。
対策法①
カスハラへの対策法の一つ目は職場や企業として組織的に対応することです。カスハラに対して組織として前もって対応策を整理したマニュアルなどを準備しておいて従業員に徹底しておくことが大切です。 また相手が悪質なクレーマーか妥当な苦情かを見分ける判断基準を明確にしておく必要があります。 悪質な場合は話が堂々巡りしがちなので、その場合はすぐに上司に報告することや対応部門や担当者に連絡することが大事です。
対策法②
悪質なクレームには刑法上の違法行為になる場合があります。そのような場合にはビデオ取りや録音をしておき、すぐに警察に連絡すべきです。 具体的には謝罪文を書けとか新聞に謝罪広告を出せといった要求をした場合、刑法に定める強要罪にあたる可能性があります。 また言いがかりをつけて従業員を長時間拘束すれば威力業務妨害罪の可能性が生じ、事務所や店舗に居座って帰ろうとしない場合は不退去罪に該当する可能性があります。
まとめ
カスハラは対応した従業員に精神的ダメージを与え従業員が精神疾患にかかることもあります。また仕事への意欲を失い離職するケースも増えています。離職する人が相次げば企業にとっても大きな痛手になります。 顧客は企業にとって大事ですが、悪質なクレーマーに対しては接客する側も毅然と対応することが必要です。 具体的には予め対策マニュアルを策定して従業員への周知を図るなど組織的な対応が重要です。