招聘(しょうへい)の意味や「招待」「お招きする」との違いを解説します!

 

招聘とは

招聘

招聘(画像:Unsplash

スポーツの国際大会の際に日本代表選手を集める時や、研究機関が研究参加者を集める時などに使われる「招聘」という言葉は、よく聞くものの言葉の使い方や定義を正しく理解している方は少ないと思います。 細かい用法を見る前に、まずこの見出しでは「招聘」という言葉の読み方や意味について説明します。

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招聘の読み方は「しょうへい」

招聘は「しょうへい」と読みます。 「招」は音読みでは「しょう(せい)」、訓読みでは「まねく」と読みます。また「聘」は音読みでは「へい」訓読みでは「めす(召す)」と読みます。 どちらも人を自分のところに来るように指示をするニュアンスがあります。つまり「招聘」には主体者が必要に応じて、来て欲しい人を自分のところに来るように指示することを意味しています。

 

招聘の意味は「礼儀正しく人を招く」

「招聘」は「礼儀正しく人を招く」という意味ですが、もう少し意味を明確に理解する必要があります。 「聘」は人を「招く」という意味ですが、「招」には「目上の人が目下の人を呼び寄せる」というニュアンスが含まれるため、「主体者」と「呼び寄せられる人」の力関係が明確に定義されています。 こうした点から、「招聘」という場合は「目上の人が、目下の人に待遇や地位を保証して招くこと」という意味になります。

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招聘の英語は「invite」

英語

英語(画像:Unsplash

招聘を英語にすると「invite」になります。 ・The committee was established by inviting experts. (専門家を招聘して委員会を設立した。) 例文では「inviting experts」で「専門家を招聘することで」という意味です。また「invite」は例文のように「招聘する」という意味の他にも、単純に「招待する」「招く」という意味でも使えます。

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招聘の類語とその違い

類語とその違い

類語とその違い(画像:Unsplash

日本語には「招く」「来てもらう」といった意味になる言葉や言い回しが複数ありますが、ぞれぞれニュアンスが少しずつ異なります。 ここではその言葉の意味や「招聘」との違いをご紹介します。正しく使い分けたり意味の取り違いがないように、ここでそれぞれの意味を正しく理解しておきましょう。

招聘と招待の違い

「招待」は「客を招くこと、客を招いてもてなすこと」という意味です。 主体者が相手に来てもらいもてなす時に使いますが「招聘」のように「目上か目下か」という立場の違いは明確に定義されていません。 つまり「招待」と言った場合は目下の人が主催する会に目上の人が来ることもありますし、逆に目上の人が目下の人を自分の会に招いていることも考えられます。

 

招聘と招致の違い

「招致」は「招き寄せること・招いてきてもらうこと」です。 人を招き寄せる他にイベントや催事そのものを招き寄せる時にも使うことが出来ます。また「招致」の場合も「招聘」のように「目上か目下か」という立場の違いは明確に定義されていません。 また「招致」したことによってかかる経費は「招いた人」が負担します。「招待」された人は参加する会に自費で参加するため、費用負担という意味でもニュアンスが異なります。

招聘と召喚の違い

「召喚」は「指定した場所に来るように命令すること」であり、来る人への「命令」になります。 裁判所が被告人・弁護士・証人などへ法廷に来るよう命令をする時などに使われることが多いです。 「命令」ということからも分かる通り指示された人に対する礼節や敬意というニュアンスは全くなく、ただ主体者(裁判所など)が必要を満たすために人に来てもらうというだけのことです。