オリエンタルランドが自社株TOB。ディズニー値上げの目的や今後の展望は?

オリエンタルランドが自社株TOB。ディズニー値上げの目的や今後の展望は?

オリエンタルランドが自己株式をTOB

オリエンタルランドが自己株をTOB

  • オリエンタルランドが自己株を最大207億7440万円でTOBへ
  • 配当増額が目的か
  • 入場料を4年ぶりに大幅値上げ

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最大で207億7440万円のTOB価格

本件TOBの価格は、最大で207億7440万円になる見通しです。買付価格は、直近の業績が反映されることが望ましいとの考えから価格設定をおこないました。 同社の発表では、過去1ヶ月(2019年12月30日から2020年1月29日まで)の東証第一部の価格を単純平均し、さらに10%程度ディスカウントした水準で公開買付けをおこなう予定であるとしています。 ディスカウント率については、過去の自己株式取得の事例を参考に設定されました。

 

三井不動産が一部売却か

1月30日、三井不動産の代表取締役社長 菰田正信(こもだまさのぶ)氏は、ウェブサイトを通じてオリエンタルランドの自己株式のTOBに応募すると発表しました。 菰田正信 代表取締役社長は、同社が保有するオリエンタルランドの株式の一部1,500,000株(保有割合:0.46%)を、1株あたり13,830円で売却する予定です。 このため、2020年3月期の連結決算に207億円を計上し、業績修正をおこなうとしています。

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TOBの目的は株主への利益還元

オリエンタルランドは、「創出された営業キャッシュ・フローを、次の成長投資に充当し、この結果、更なるキャッシュ・フローを創出し、長期持続的に企業価値を向上させる」という財務方針を打ち出しています。 本件TOBの目的は、この財務方針に沿ったもので、株主への利益還元の充実を目的としています。

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配当金の増額

オリエンタルランドは2020年3月期の年配当金を2円増配とし、期末配当である1株当たり22円と合わせて年間44円を予定しています。 同社は2017年4月に策定した財務計画の中に、株主への利益還元を掲げており、経営の重要政策のひとつと捉えています。 また、テーマパークの体験価値の向上を目標にするとともに、利益を成長投資だけにとどめず、配当金の増額によって株主への還元の充実を図っていく考えです。

1,500,000株を上限とする

株式数は1,500,000株を上限としていますが、同社の株主が応募に応じなかった場合は上限を下回る可能性もあるとしています。 オリエンタルランドとしては応募が1,500,000株を超えないときは、全部の買付を目指す考えで、逆に超えた場合にはその部分の買付をおこなわない方針です。 また、同社は単元未満の株式についても買付をおこなう意向を示しています。

 

東京ディズニーリゾートの値上げを先日発表

オリエンタルランドは今回のTOBに合わせ、東京ディズニーリゾートの入場料を大人が7,500円から8,200円、中学生が6,500円から6,900円に値上げすると発表しました。 入場料の値上げは4月1日から実施される予定です。

大人の1デーパスは700円の値上げ

この入場料の値上げの背景には、2019年10月に実施された消費税の引き上げによる負担増があり、およそ4年ぶりの大幅な値上げになります。 オリエンタルランドの話では、「新しいアトラクションの導入と、それに伴ったスタッフの教育に見合った料金の改定」としています。 ディズニーリゾートは常に成長・進化を続けており、アトラクションの入れ替えも積極的におこなっています。2023年には「アナと雪の女王」のエリアを新設する予定です。