「マージン」はビジネスでどう使われる?例文でわかりやすく解説!

 

「マージン」の意味と由来

「マージン」とは、もともと英語のmarginに由来する言葉です。 英語のmarginは、縁(ふち・へり)を意味する言葉で、ある部分とある部分の境界を意味します。 英語でも多様な意味を持つmarginがマージンとして日本語にも入ってきたことによって、日本語のマージンを様々な意味を持つようになりました。 以下では、マージンの詳しい意味についてわかりやすく解説していきます。

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「マージン」の意味は「差額、手数料」

マージンは、「差額、手数料」という意味を持ちます。 マージンは、もともとの英語marginからきている言葉なので、「(ある場所とある場所)の境界」というのがもともとの基本的な語義になります。 マージンという言葉は、もともとビジネスの世界で多く使われる言葉であったということもあって、ビジネスシーンで使われる言葉の意味を数多く持っていることが特徴です。

 

「マージン」の由来はラテン語の「縁」

現在では日本語になっている「マージン」という言葉は、もともと英語”margin”からきた言葉ですが、英語marginはラテン語に由来する言葉です。 英語でも古い英語(中世英語)では、”margine”というスペルで用いられていました。 古英語では、”mearc”と書かれることが一般的で、「境界」・「境界の印」という意味を持っています。そのため、古英語では「国境付近(の印)」や「国境近辺(の印)」という意味を持つようになったのです。 現在でも、mearcという語は、英語のmarkとして残っています。 ラテン語であるmargineという接頭辞はその後に続く語によって様々に活用される言葉です。 marginはラテン語では、”margin-“、 “margo-“というように、接頭辞として他の単語にくっついて用いられてきました。 “margin-“という語が、後に続く単語の発音の仕方に応じて”margo”-となることもあったのです。 ラテン語のmarginは「ふち」や「へり」を意味する言葉でした。 多様な活用を持つmaegineという単語が英語に入ったときに活用に応じて、”mearc”と”margin”という使い方がなされるようになって、markとmarginという単語として残ったのです。

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「マージン」がよく使われる業界

マージンという言葉がよく使われるのはビジネスの世界です。 ビジネスの世界で使われる場合、マージンという言葉は利益という意味を持ちます。厳密に言えば、英語で利益は”profits”という言葉が使われますので、マージン(margin)という言葉は、「粗利」を意味します。 英語圏では、marginとprofitは区別されています。大まかに計算した収益と費用の差額がmarginで、きちんと計算した収益と費用の差額がprofitとなります。

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「マージン」の熟語

マージンはビジネスの世界で非常によく使われる言葉です。 ビジネスの世界にいる人はきちんとこの熟語について理解しておく必要があります。特に、マージンという言葉はビジネスの世界特有の熟語として使われることもあるので注意しなければなりません。 製造業や証券業界などにおいてはマージンという言葉は日常的に使われます。

マージン率

マージンという言葉は、「マージン率」という熟語で使われることがあります。簡単に言えば「利益率」のことです。 一般には、マージン率というと「粗利」(大まかに計算した利益率)を指し、粗利は、売上高から売上原価を差し引くことによって計算します。この意味では、マージン率とは、会計用語である「売上総利益率」とほとんど同じ意味を持つ言葉になります。 マージン率という言葉を使うときには次のように使います。 例文 A:「この商品のマージン率はどれくらい?」 B:「だいたい20%程度です。」 このように、マージン率は、粗利を意味し、どれくらの利益率なのかを大まかに知りたい時に使われます。

 

マージンコール

マージンという言葉は、「マージンコール」という熟語で使われることがあります。マージンコール(Margin call)とは、日本語では「追い証」を意味する言葉です。 証券会社などにおいて、先物取引・オプション取引・外国為替証拠金取引(FX取引)といった「信用取引」を行う場合には、証拠金というものを証券会社に預け入れなければなりません。 信用取引では、自分が持っている現金の変わりに信用を用いて取引を行います。その信用を保証するものとして、証券会社に証拠金を預け入れるのです。 証拠金を預け入れていたとしても、市場価格の変動によって証拠金額を上回る損失が出た場合には、その損失をきちんと補わなければなりません。 これが「追い証」と呼ばれる仕組みです。証拠金額と損失額の差額(マージン)を要求する(コール)するという意味で、追い証はマージンコールと呼ばれています。 マージンコールという言葉を使うときには次のように使います。 例文 A:「昨日の急な相場の変動のせいで、マージンコールがかかったよ。」 B:「マージンコールがかかるなんて災難だったね。」

マージンローン

マージンという言葉は、「マージンローン」という熟語で使われることがあります。マージンローンとは、日本語では「証券担保ローン」と呼ばれるものと同じです。 ここで、証券担保ローンとは、「株式や債権といった有価証券を担保にすることによって、使途が定められていない自由に使えるお金を借りることができる」という仕組みです。 株式や債権を持っている人が、所有している株式や債権を売却せずとも資金を手に入れることができるというメリットがある仕組みとなっています。 株式や債権を売却しないので、配当や株主優待など、株主の権利や債権者の権利を失わずに済むことが特徴です。マージンローンの仕組みを利用することは個人でもできますが、主に会社が利用する仕組みです。会社が所有している株式や債権を担保にして、資金の融通を受けることができます。 マージンローンという言葉を使うときには次のように使います。 例文 A:「マージンローンの活用を検討するために、銀行に相談してみよう。」 B:「うちの会社は株式をたくさん所有しているので、マージンローンが利用できるかもしれませんね。」 マージンローンを利用することは、大企業にとっては非常に有効な資金調達手段となります。そのため、経営企画や経理部において、この言葉は多く使われます。