「元の木阿弥(もとのもくあみ)」の意味や由来、英語例文も解説!

 

「元の木阿弥」(もとのもくあみ)の要点

  • 意味:「良い状態になったが元の状態に戻ること」
  • 由来:「日本の戦国時代の武将」
  • 例文:「業界に異端児が登場したことで、囲っていた見込み客が流れていき元の木阿弥になった。」
  • 類語:「ぬか喜び」「水の泡」
  • 英語:「back where we started from」
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元の木阿弥(もとのもくあみ)の意味は「良い状態になったが元の状態に戻ること」

元の木阿弥

元の木阿弥(画像:Unsplash

「元の木阿弥」は時々耳にする言葉ですが、正しい読み方や意味を理解できていないと、言葉から何を意味しているのかが全く予想できない言葉です。そのためしっかりと意味を押さえておく必要があります。 意味は「良い状態になったが元の状態に戻ること」です。なぜこのような意味になったかについては後述しますが「元の木阿弥」は故事成語なのでその言葉が生まれた由来を知らなければ、全く意味がわからなくなってしまいます。 読み方は「もとのもくあみ」です。「阿弥(あみ)」は読み方がやや難しいですが、仏教用語の1つです。

 

元の木阿弥の語源

元の木阿弥の語源

元の木阿弥の語源(画像:Unsplash

先述の通り、故事成語である「元の木阿弥」を理解するためには、この言葉が成り立った経緯を知っておいた方が良いでしょう。 「元の木阿弥」の由来は日本の戦国時代にあります。当時の戦国武将「筒井順昭」が病死した際に、順昭の子供の順慶が大人になるまでは、順昭に声が似ていた木阿弥という男を寝床に寝かせて、来客を欺いていました。 そして順慶が無事成人すると、すでに順昭が他界していたことを公表して、木阿弥は元の生活に戻ったという物語から「元の木阿弥」という言葉が生まれています。

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元の木阿弥の例文

元の木阿弥の例文「元の木阿弥」の意味は理解できたでしょうか。「武将を演じていた木阿弥という男が元の生活に戻った」という物語を知っていれば「良い状態が元の状態に戻る」という意味が分かりやすくなります。 次は「元の木阿弥」を使った例文を2つ紹介しますので、意味が通るか確認しながら読み進めてみてください。

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例文①元の木阿弥になった

1つ目の例文は、「元の木阿弥になった」という表現です。

例文

  • 業界に異端児が登場したことで、囲っていた見込み客が流れていき元の木阿弥になった。

「元の木阿弥になった」は「良い状態が元の状態に戻ってしまった」という意味で、過去の出来事について話す時に使える表現です。

例文②元の木阿弥になる

2つ目の例文は、「元の木阿弥になる」という表現です。

例文

  • 経験の浅い人物を社長に登用した時点で、近いうちに元の木阿弥になることは目に見えていた。

「元の木阿弥になる」は「良い状態が元の状態に戻る」という意味で、現在やこれからの未来の出来事について話す時に使う表現です。

 

元の木阿弥の類語

元の木阿弥の類語

元の木阿弥の類語(画像:Unsplash

次は「元の木阿弥」と類似する表現を2つ紹介します。 それぞれの言葉が「元の木阿弥」とどの点で意味が共通していて、またどの点が異なるのかを意識しながら読み進めてみてください。意味が似ている分明確に言葉を使い分ける必要がありますので、しっかり読んでいきましょう。

ぬか喜び

1つ目の類語は「ぬか喜び」です。 「ぬか喜び」とは「当てにしていたことが外れて、がっかりしてしまうような一瞬の喜び」という意味です。「ぬか」とは「米ぬか」などで使われている「糠」のことですが「ものすごく小さいもの」という意味でもあります。ここから「一瞬の喜び」という意味が理解できます。 「元の木阿弥」では「良い状態がもとに戻る」という意味です。「状態がもとに戻る」という点では意味が類似していますが、「元の木阿弥」には「当てが外れる」「がっかりする」という意味は含まれません。