「烏合の衆(うごうのしゅう)」の正しい意味やよくある間違い、英語例文についても紹介!

 

「烏合の衆」の要点

  • 意味:「鳥の群れのように統一も規律もなく寄り集まった群衆」
  • 由来:「中国の後漢朝について書かれた『後漢書』という歴史書」
  • 例文:「公道に烏合の衆がいたせいで、車を思うように進められない。」
  • 類語:「有象無象」
  • 対義語:「一致団結」
  • 英語:「disorderly crowd」
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烏合の衆(うごうのしゅう)の意味は「鳥の群れのように統一も規律もなく寄り集まった群衆」

烏合の衆

烏合の衆(画像:Unsplash

「烏合の衆」という言葉は時々耳にする言葉の一つですが、この記事ではこの言葉の正しい読み方・意味・使い方や例文について紹介していきます。 「烏合の衆」は「うごうのしゅう」と読みます。この言葉で使われている漢字の読み方は、「烏」は「ウ」「オ」「からす」、「合」は「ゴウ」「あう」「あわせる」、「衆」は「シュウ」「もろもろ」と読む漢字です。「烏」は日常的に使う言葉ではないですが、動物のカラスのことなので簡単に覚えられます。 意味は「鳥の群れのように統一も規律もなく寄り集まった群衆」という意味です。

 

烏合の衆の由来は後漢書

烏合の衆の由来

烏合の衆の由来(画像:Unsplash

「烏合の衆」という言葉は、字面からは意味が想像しづらい言葉です。「烏合の衆」は故事成語なので、由来になった出来事を確認しておきましょう。 「烏合の衆」の由来は、中国の後漢朝について書かれた『後漢書』という歴史書の中にあります。「烏合」は「カラスの集団」のことですが、この歴史書の中ではカラスは集団になって集まっても、ただ鳴きわめくだけで規律や統率性がないため、「ただ集まっただけの群衆」という意味になりました。 この意味の成り立ちをしっかりお覚えておきましょう。

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烏合の衆でよくある間違い

烏合の衆でよくある間違い

烏合の衆でよくある間違い(画像:Unsplash

「烏合の衆」は「統一も規律もなく寄り集まった群衆」という意味でした。先述した『後漢書』の内容も合わせて覚えておきましょう。 次は「烏合の衆」という言葉を使う時に間違えがちな2つの内容について説明します。これから「烏合の衆」を使う時に同じ間違いをしないように、この見出しについてもよく読んでください。

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間違い①「烏」を「鳥」に間違える

1つ目のよくある間違いは、「烏」を「鳥」と書き間違えることです。 「烏合の衆」に使われているのは、「烏(カラス)」という漢字であり、「鳥(とり)」ではありません。横線が一本入るかどうかで意味が全く変わるので、書いて表記する時には注意が必要です。 この漢字のミスは、先述した『後漢書』の内容を思い出せば無くせます。『後漢書』の中で「規律や統率性がない」と見られていたのは「烏(カラス)」でした。これを覚えておけば「鳥(とり)」を間違えて使うことがなくなります。

間違い②「役に立たない集団」という意味に間違える

2つ目のよくある間違いは、「役に立たない集団」という意味で使ってしまうことです。 「烏合の衆」の意味をもう一度確認すると、「鳥の群れのように統一も規律もなく寄り集まった群衆」です。つまり集まっている人たちの「能力」に関する意味は全くありません。『後漢書』の由来でも、集まったカラスについては「規律や統率性がない」と入っていますが、「無能」とは言っていません。 なんとなく「役に立たない集団」というイメージを持ってしまいがちですが、その意味は間違いなので使うときは注意しましょう。

 

烏合の衆の正しい使い方と例文

烏合の衆の正しい使い方と例文

烏合の衆の正しい使い方と例文(画像:Unsplash

「烏合の衆」は意味を間違えやすい表現なので、正しい意味を覚えておきましょう。 この見出しでは、ここまでに紹介した「烏合の衆」の意味を踏まえて、実際の使い方を紹介します。2つの例文を交えて使い方を確認していきますので、紹介した意味と文の意味が通るか確認しながら読み進めてみてください。

例文①烏合の衆がいた

1つ目の例文では、「烏合の衆がいた」という表現を紹介します。

例文

  • 公道に烏合の衆がいたせいで、車を思うように進められない。

「烏合の衆がいた」とは、「規律や統一性のない人の群れがいた」という意味です。「いた」と書かれている通り、過去の出来事について話しています。 例文ではハロウィンやサッカー・ワールドカップの渋谷のように、規律無く人が集まり公道にあふれているために、車で移動ができなくなっていることを表現しています。