「手が回らない」の意味や例文や英語、「立て込んでいる」「猫の手も借りたい」との違いなど解説します!

 

「手が回らない」の意味は「やるべき仕事が多く大変な様」

手が回らない

「手が回らない」は「やるべき仕事が多く大変な様」という意味の慣用表現です。 「回す」という言葉には「あれこれ手を下して、力が及ぶようにする」という意味がありますが、「回らない」とすることで「力が及ばない=こなせない」という意味になっています。 こなせる仕事量以上の仕事が溜まっていて、処理できない状況で使われる言葉です。個人の状況についてもグループなど複数人の状況についても使うことができます。

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「手が回らない」の使い方と例文

「手が回らない」の使い方と例文

「手が回らない」の使い方と例文(画像:Unsplash

次は「手が回らない」という慣用表現の使い方を紹介します。 「手が回らなくなる」「手が回っていない」「手が回らなかった」という3つの表現を紹介します。時制が異なるので、時間に注意しながら読んでください。

 

例文①手が回らなくなる

1つ目は「手が回らなくなる」という表現です。 ・臨時増員もせずにキャンペーンを始めては、注文に手が回らなくなるのは当たり前だ。 「手が回らなくなる」とは「やるべき仕事が多くて大変になる」という意味で、これから仕事が増えて大変になることを予想する時に使われる表現です。例文ではキャンペーンを実施して一時的に増加する注文に対応するための増員をしなければ、仕事が多くなって大変になると言っています。

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例文②手が回っていない

2つ目の表現は「手が回っていない」です。 ・ここ2ヶ月で3人も退職してしまったので、通常業務にもかかわらず手が回っていない。 「手が回っていない」とは「やるべき仕事が多くて大変になっている」という意味で、現在進行系で仕事量に対して人員が足りていない状況で使います。例文でも、短期間で3人が退職したことで通常営業なのにもかかわらず仕事をこなしきれていないことを表現しています。

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例文③手が回らなかった

3つ目の表現は「手が回らなかった」です。 ・去年の年末商戦の時期は、アルバイトを雇ったにもかかわらず手が回らなかった。 「手が回らなかった」とは「やるべき仕事が多くて大変だった」という意味で、過去の出来事について話す時に使われる表現です。例文では年末商戦に向けてアルバイト採用していたものの、予想以上の来客で仕事をこなすのが大変だったことを表現しています。

「手が回らない」の類義語の慣用句やことわざとそれぞれとの違い

類義語の慣用句やことわざ

類義語の慣用句やことわざ(画像:Unsplash

次の見出しでは「手が回らない」と意味が似ている表現を3つ紹介します。 「立て込んでいる」「猫の手も借りたい」「てんてこ舞い」という3つの慣用表現について、「手が回らない」と意味が似ている点と異なる点を意識して理解し、正しく使い分けられるようにしましょう。

 

「手が回らない」と「立て込んでいる」の違い

「手が回らない」と「立て込んでいる」の違いは、「用事が重なる」という意味があるかどうかです。 「立て込んでいる」は「ある一時点に仕事が複数重なり、忙しくなる」という意味の慣用句です。「用事が重なる」と「忙しくなる」という2つの意味を理解しておく必要がある表現です。 「手が回らない」は「仕事が多い」ものの「用事が複数重なる」というニュアンスは含まないので、区別して覚える必要があります。

「手が回らない」と「猫の手も借りたい」の違い

「手が回らない」と「猫の手も借りたい」の違いは「手伝いを求める」というニュアンスの有無です。 「猫の手も借りたい」とは「あまりにも忙しすぎて、誰でも良いから手伝ってほしい」という意味です。「非常に忙しい」という意味と「手伝ってほしい」という2つの意味が含まれています。 「手が回らない」も「忙しさ」を表現した言葉ではあるものの、誰かに「手伝いを求める」意味は含まれていません。