逡巡(しゅんじゅん)の意味・躊躇との違い・類語・例文について解説します!

逡巡とは

(画像:Unsplash

新聞や本、テレビなどで「逡巡」という言葉を時々目にします。今回は、ビジネスの中でも使用する「逡巡」という言葉に関する解説です。 前半は読み方や意味などの基本的な知識、後半には類語、対義語などを紹介し、使い方の解説も行います。上司や取引先が「逡巡」を使っていた時に困らないよう正しく理解をしていきましょう。

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逡巡の読みは「しゅんじゅん」

「逡巡」の読み方は「しゅんじゅん」です。 「逡」という字は音読みが「シュン」、訓読みが「しりぞ(く)」「ためら(う)」「しさ(る)」です。部首は普通のしんにょうである一点しんにょうにもう一つ点がついた二点しんにょうです。 「巡」という字は音読みが「ジュン」、訓読みが「めぐ(る)」「まわ(る)」です。こちらの字は見慣れている方も多い字で、使いやすい字です。 「逡巡」はこの2文字それぞれを音読みしています。

 

逡巡の意味は「決断できない・ためらう」

「逡巡」は「決断できずためらう」という、どうすべきか迷っている状態を意味します。 前の項目の読み方で解説したように、「逡」という漢字自体が「ためら(う)」と読み、「立ちすくんで尻込みする」や「ためらう」の意味があります。「巡」は「めぐ(る)」と読み、「回り歩く」や「ためらう」といった意味があります。 この2つの漢字によって「逡巡」は「回り歩いても(考えても)決断できずためらう」を意味します。

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逡巡の英語・類語・対義語・四字熟語

続いて、「逡巡」に関係する英語や類語、対義語、さらに四字熟語についてなど、さまざまな言葉を紹介していきます。 類語の項目では「逡巡」との細かい違いを、対義語の項目では「逡巡」との明らかな違いをそれぞれ解説します。特にこの2つの項目をよく読んで「逡巡」の理解をより深めましょう。

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逡巡の英語は「hesitate」

「逡巡」の英語は「hesitate」で、「ヘゼテイト」と読みます。「ためらう」、「躊躇する」、「迷う」などを意味する動詞です。「逡巡」と同じ意味を持ちます。 音節は「hes」「i」「tate」の3つに分かれ、第一音節を一番強く発音します。 類語に「waver」がありますがこれの意味は「一度決心したが、その後迷っている」である為、「hesitate」とはニュアンスが異なります。

逡巡と類語の「躊躇」の違い

「逡巡」の類語は「躊躇」です。「逡巡」と同じ「ためらう」の意味で使用します。「躊躇」は書きにくい漢字ですが「ちゅうちょ」と読み、さらに「躊躇う」で「ためら(う)」と読みます。 2つの違いは、「躊躇」は行動する前に「短い時間ためらう」様子を表し、「逡巡」は「長い時間ためらう」けれどそれでも決められない様子を表します。つまりこの2つには迷う「時間の差」があります。 細かい違いですが、是非使い分けてみてください。

 

逡巡の対義語は「決断」

「逡巡」の対義語は「決断」です。「決断」は「逡巡」と比べて聴き慣れている人も多く、日常的によく使われる言葉です。 「決断」は「けつだん」と読み、「きっぱりと決定する」という意味でスパッと決めたり判断できる意味があります。 「逡巡」が時間をかけてもずっと迷っているいう意味の為、かなり時間の浪費があります。対して「決断」は悩むことを辞め意志をはっきりと決める為、時間の浪費はほとんどありません。

逡巡を含む四字熟語は「逡巡遅疑」

「逡巡」を使う四字熟語に「遅疑逡巡」があり、「ちぎしゅんじゅん」と読みます。 「遅疑」は「疑って迷い、決められない」の意味があります。字の通り「疑って遅れる」のイメージです。これが「逡巡」と繋がることで一層深く迷っている様子を表し、「いつまでも疑ってしまいためらう」の意味となります。 また似た四字熟語で「狐疑逡巡」と書き「こぎしゅんじゅん」と読むものも存在します。これは狐(きつね)の疑い深さから由来し、「遅疑逡巡」と同様に使うことができます。