隅に置けない(すみにおけない)の意味や英語は?気が置けないとの違いも解説!【慣用句】

 

「隅に置けない」の要点

  • 意味は「あなどり難い」「抜け目がない」
  • 例文は「完成度の高い企画書を作成できるなんて、彼は隅に置けない人です。」
  • 英語は「redoubtable」「shrewd」
  • 類語は「侮れない」「抜け目がない」
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隅に置けないの意味①「あなどり難い」

(画像:Unsplash

「隅に置けない(すみにおけない)」は学校や職場などで、他者を評価する時に使われる言葉です。意味は「評価する相手が案外経験豊富で才能や技量がある、あるいは世間を知っているためあなどり難い」ということです。ここには相手を見下したり、軽々しく扱えないという意味も含まれます。

 

「あなどり難い」の例文

「隅に置けない」は「あなどり難い」ことを意味しています。

  • こんなに短時間で完成度の高い企画書を作成できるなんて、彼は隅に置けない人です。
  • 控えめな彼女に話しかけたところ、博識で話題が豊富だと知り隅に置けないと思いました。

この例文では「あなどり難い」だけでなく、「予想以上の才能や技量があるので相手を軽々しく扱えない」という意味を含んで用いられます。

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「あなどり難い」の英語

「あなどり難い」を英訳すると「redoubtable 」になります。「redoubtable 」にはその他にも、「恐るべき」「畏敬の念を起こさせる」という意味があります。

「redoubtable」を個人に対して用いる際には、「隅に置けない」と訳しても問題ありません。 また、文意の中で「あなどり難い」ことを表すこともあります。

こうした表現もあることを、覚えておきましょう。

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隅に置けないの意味②「抜け目がない」

(画像:Unsplash

「隅に置けない」にはもう一つ、「抜け目がない」という意味があります。この場合は「案外世間を知っているので油断できない」「注意深いのであなどれない」ということを表します。 「隅に置けない」は「意外にやるな」という、誉め言葉として使われるものです。「抜け目がない」という意味で用いられていても、誉め言葉には変わりありません。

「抜け目がない」の例文

「隅に置けない」は「抜け目がない」という意味でも使われます。 ・プレゼンテーションの質疑応答で細部まで質問をする部長は、隅に置けない人だと思います。 ・会社の創立記念パーティーの幹事を課長に任せてしまいましたが、ゲストに合わせたホストをアテンドするなど隅に置けない手腕が発揮されて満足しています。 この場合は「細部にまで目が届いている」という意味で用いられます。最高の誉め言葉と言えそうです。

 

「抜け目がない」の英語

「隅に置けない」の意味である「抜け目がない」を英訳すると、「shrewd 」になります。「shrewd 」にはその他に「鋭敏な」「鋭い」「洞察力のある」「賢い」などの意味があります。 ・She is shrewd in business. (彼女はビジネスについては抜け目がありません。) また英単語ではなく、文意として「抜け目がない」を表すこともあります。 ・There’s more to you than meets the eye. (あなたには目に見えるもの以上のものがあります。) この例文も「抜け目がない」ことを表しています。

似ている言葉「気が置けない」との違い

(画像:Unsplash

「隅に置けない」は「相手が意外に才能や技量があり、あなどれない」ことを意味します。しかし「気が置けない」は、「気を使わなくて済む」「気心が知れている」という意味の表現です。つまり、「置けない」という言葉は共通していても意味は異なります。 「隅に置けない」は「意外な才能がある」などの意味で誉め言葉として使われますが、「気が置けない」は心から打ち解けた相手にのみ使う表現です。正しく使えるよう、覚えておいてください。