変化を続ける「すかいらーくグループ」
すかいらーくグループ
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4度の生まれ変わりを経たすかいらーくグループ
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人口減少による外食産業の低迷
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ブランド増加で業績を伸ばす
1970年に「すかいらーく」1号店を出店
「すかいらーくグループ」は、「横山4兄弟」により創業され、1970年に郊外型ファミリーレストランの「すかいらーく」の1号店を東京の府中市に出店しました。 「すかいらーく」は2009年に全店が「ガスト」などに転換されて現在はありませんが、「すかいらーくグループ」の歴史は、日本の外食産業の歴史と言っても過言ではありません。
4度の生まれ変わりで変化を続けるすかいらーく
「すかいらーくグループ」過去に4度の生まれ変わりを経験し、現在の「すかいらーくグループ」は法人格としては5代目となります。 1962年に食品スーパーとして創業されたあとに旧法人を新法人が吸収合併する形式で変化して行きました。 一番直近は2014年7月に4代目の「すかいらーく」が5代目に合併されており、2016年1月に純粋持株会社となり2018年7月から「すかいらーくグループ」と商号変更されています。 ファミリーレストランの草分けである「すかいらーく」も2009年までに全店「ガスト」などに転換されています。
MBOによる非上場からの再上場
「すかいらーく」の歴史で大きな転換点としては、MBOによる非上場化があります。 外食産業の市場規模の継続的な縮小と競合が激化する厳しい経営環境の下、将来の経営環境の変化に柔軟に対応しつつ、ブランドの見直しや不採算店の閉店等の中長期的な視野に立脚した経営戦略を、短期的な業績の変動に左右されることなく可及的速やかに実行する体制を整備し、非上場により株主からの意見にも左右されないことが目的でした。 上場廃止は2006年9月に上場廃止となり、8年後の2014年10月に再上場を果たしています。
創業者一族との決別は2008年8月
外食産業の低迷の中、MBOのよる非上場化の2007年に横川4兄弟の3男の竟(きわむ)氏が2007年 1月1日付で会長兼社長に就任しました。しかし業績は上向かずに再建計画は暗礁に乗り上げて2008年12月に解任しています。 これ以降は創業者一族は「すかいらーく」の経営には関与していません。 3男の横川 竟(きわむ)氏は、現在「高倉町珈琲」の会長であり、四男の横川 紀夫(のりお)氏の長男の正紀(まさき)氏は、「ディーンアンドデルーカジャパン」の代表を務められています。
日本の総人口のピークと共に外食産業の長期低迷
図1:外食産業売上げ推移 (一般社団法人日本フードサービス協会公開データより作成) 日本の外食産業は、1996年にピークを付けた日本の総人口と同調して1997年以降は長期低迷しています。 「すかいらーく」も同様に低迷し2006年にMBOによる非上場化し構造改革に取り組みました。
再上場後のすかいらーく
「すかいらーくグループ」の時価総額は堅調
「すかいらーくグループ」の再上場後の売上げは、外食産業(飲食店)と同様の傾向にあります。時価総額については非常に堅調で、投資家からの評価はいいと言えます。
図2:すかいらーく時価総額と財務データ (すかいらーくグループのIR資料より作成)