「死中に活を求める」の使い方や意味をわかりやすく解説します!

 

「死中に活を求める」とは

「死中に活を求める」という言葉の意味をご存知でしょうか。固いイメージの慣用句のため、「耳にしたことがあっても、意味がはっきり分からない」、「ビジネスレターで使用したいが正しい使い方に自信がない」という疑問を持つ人も多いでしょう。 「死中に活を求める」は、ビジネスシーンにマッチしたビジネス上で使用頻度の高い慣用句です。そのため、理解をしておくと後々役に立つはずです。 ここでは例文や同義語などを織り交ぜ、「死中に活を求める」の使い方を解説していきます。

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「死中に活を求める」の意味は「絶望的な状況の中でも活路を見出す」

「死中に活を求める」の言葉の意味は、「絶望的な状況の中でも活路を見出す」ことです。 具体的にどのような意味なのか見ていきましょう。 可能性がほとんどない状態の中から、「一か八かのチャンス」にかけてみる状態です。 他の言い方を用いると「苦しい中でも一縷の光明を見つけ解決しようと努める」ことです。 また、絶望的な状況を反転させるため「思い切った行動をとる」場合にも使います。「窮地に立たされ起死回生の逆転を試みる」ことと同じ意味合いです。 この慣用句は、ビジネスシーンに非常にマッチしています。ビジネスでは1つの決断が企業の将来を大きく左右するため、リスクを取り賭けに出るのか、それとも無難に行くのか選択を迫られる時があります。 会社が軌道に乗り徐々に利益を伸ばしていく時期であれば無難な運転でも良いでしょう。しかし負債を多く背負い存続が危ぶまれる企業であれば、リストラや自社株を売るなど「自身の骨を削ってでも一打逆転を狙う必要に迫られる」こともあります。 ビジネスシーンでは慣用句を使用することにより、強い決意を表明できますし、また社員の覇気を促すことに繋がるでしょう。

 

「死中に活を求める」の使い方

「死中に活を求める」は、実際にはどのような使い方ができるのでしょう。 例文を幾つか上げて説明をいたします。 ・死中に活を求め、起死回生のドロップショットを放つ ドロップショットとはテニスでネット際にポトンとボールを落とすことで、相手の意表を突くショットです。甘い球になれば却って相手に攻撃されやすくなるため、非常に勇気のいるショットです。しかし成功させれば相手の意表をつくことができ、逆転の一打になり得ます。 スポーツでは、無難に攻めていると相手に逆に攻撃されることが多々あります。時としてリスクを冒してでも攻めていく勇気が必要なのです。 ・A社は死中に活を求め、B社と合併することになった 「死中に活を求める」はビジネスシーンでもよく使われます。この例文の場合、大きな負債などで岐路に立たされたA社が、B社と合併することにより再生を図ることを意味しています。 合併すれば、B社のビジネス網を利用することができ、ビジネスの拡大が見込め一気に損失をカバーできます。しかし、A社の株を売却したりリストラを敢行するなどの犠牲も必要になります。 ・死中に活を求め、サービス分野にも進出を決意した こちらもビジネスシーンでの例文です。例えば製造業一本であった企業が専門分野で不振が続いたため、新しい分野に進出して新たな活路を見出すといった意味合いです。事業を拡大し新分野への進出は、失敗するケースも多々あり一か八かの賭けなのです。しかし、成功すれば大きな利益がもたらされる可能性もあります。ビジネスの世界では、時としてリスクを背負うことも要求されます。 ビジネスの世界では、どのような決断にもリスクは伴います。リスクの大きな賭けに出て成功すれば、非常に大きな利益を得るチャンスでしょう。しかし、失敗すれば多額の負債を背負う危険性もあります。まさにビジネスの座右の銘とも言終える慣用句なのです。

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「死中に活を求める」の類義語

「死中に活を求める」の類義語をみてみましょう。 ・「肉を切らせて骨を断つ」 敵に自分の肉を切らせている間に、相手の骨を攻撃し致命傷を負わせるということわざです。あえて危険を冒し、敵を至近距離に近づけることにより強い反撃が可能になります。 ビジネス界で言えば、リストラで人員削減をすることにより効率をよくし利益を上げるという意味合いです。 ・「リスクを冒す」 ビジネス、マーケティングでよく使われます。リスクが高ければ高いほどリターンは高価になります。ただし失敗すれば大惨事になる危険性も否めません。例えばビットコイン投資などがそれに当たります。 ・「排水の陣」 戦国時代に意図的に川を背にして陣をとることです。自身の陣の後ろは川のため、味方は追い詰められても背後に逃げることができません。あえて危険な状況に追い込むことにより、部下に生き残るため捨て身の攻撃をさせることを言います。人は追い込まれると今までにはない、特別な力を発揮できることがあります。 ビジネスで言えば、納期が迫ると突然、今までの何倍も仕事の効率があがることに似ています。 「死中に活を求める」は、類義語が非常に多い慣用句です。皆さんがよく聞いたことのある、リスクを冒さなければ何も得られないという意味の「虎穴に入らずんば虎子を得ず」も類義語です。他に「死中に活」、「活路を求めて死地にとびこむ」なども「死中に活を求める」の同義語に該当します。

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まとめ

ここまで「死中に活を求める」の言葉の意味や使い方を、例文や同義語などを用いて説明いたしました。 ビジネスシーンと深い結びつきのある慣用句だということもお分かりいただけたかと思います。 会議のプレゼンテーションや、上司、部下を説得する際の社内レターなどで使用してみてはいかがでしょう。 社内の士気を高め、仕事の効率を上げる効果をもたらすはずです。