「青天の霹靂」の意味や例文をわかりやすく解説!

 

「青天の霹靂」の意味と由来

「青天の霹靂」。よく耳にする慣用句ですが、あなたは、その意味をきちんと説明できますか? いきなり紙とペンを渡されて「青天の霹靂と書きなさい」と言われても、さて、100人中、何人が正解できるか。 やたらに画数が多い「青天の霹靂」ですがまずは読めて、意味を理解することが肝要です。 この記事では、その正しい意味や由来、具体的な使い方をご紹介します。 難しい慣用句を使いこなして、日本語力を高めましょう。

スポンサーリンク

「青天の霹靂」の読み方は「せいてんのへきれき」

「青天の霹靂」は、「せいてんのへきれき」と読みます。 「へきれき」は、あめかんむりに壁(かべ・へき)の上のつくりの部分を付けたものと、同じく、あめかんむりに「歴史」の「歴」に似た漢字を付けたものになります。 歴史の歴は、つくりの部分が木を並べた「林」+「止」になっていますが、霹靂の靂のつくりは「禾を並べたもの」+「止」になっています。 画数が多く難しい字で、知っている字との微妙な違いもありますが、よく見てみれば、「へきれき」と読めそうですね。

 

「青天の霹靂」の意味は「予想外のことが起きる」

「青天の霹靂」は、まったく予想しない、予想外の出来事が、突然起きることを意味します。 たとえば、突然の転勤命令が下るとか、持っていた株の価値が暴落するとか、注目していたトランプ大統領が、いきなり予想外の主要閣僚を更迭するとか、そんな状況とニュアンスを表します。

スポンサーリンク

「青天の霹靂」の由来

「青天の霹靂」は、中国の詩人の作品に由来します。 詩人の名前は陸游。「りくゆう」で一発変換できるほど有名な詩人です。 陸游の『九月四日鶏未だ鳴かず起きて作る』という詩に「青天に霹靂を飛ばす」という言葉があり、それが由来となっています。 青天は青空。霹靂はかみなりです。青空なのに、いきなり激しい雷鳴がとどろく様を表わします。 本来は、「それくらいの、ものすごい勢いで詩を書いた」という意味で使われたものだったのですが、突然の雷鳴のイメージだけが、その後の慣用句の意味に引き継がれました。

スポンサーリンク

「青天の霹靂」の使い方と例文

では「青天の霹靂」の使い方を例文を使いながら、具体的に説明していきましょう。 意味はさきほども説明した通り、「突然、予想外のことが起きる」ことですが、それだけでは「青天の霹靂」という言葉は使えない場合があります。 使えるシチュエーション、ニュアンスを正しく把握することを意識しましょう。

「青天の霹靂」の正しい使い方

「青天の霹靂」の正しい使い方は、まずは、それが「突然」の「出来事」であるかがポイントになります。 しかし、さらに、大切なポイントがあります。 それは、 1)その出来事が、その人にとって大変関係のある事柄であるとか、関心のある事であること。重大であること。 そして 2)自分自身で起こした出来事ではないこと。 これも、正しい使い方を理解する上で大切なポイントになります。 その突然の出来事が、その人にとって、少なからぬ影響を与えるような重大事である場合に使うと、効果的にその「驚き」を説明することができます。

 

「青天の霹靂」の誤った使い方

「青天の霹靂」を使用するときに気をつけるべき点が2つあります。 1つは、意味の違い。もう1つは、漢字の誤りです。 まず「意味の違い」ですが、「青天の霹靂」を単に突然の出来事を表すものとして使用することは誤りです。 「前を歩いていた女性が突然転んだんだ。まさに青天の霹靂だったね」 「いきなりボールが飛んできて、頭にぶつかったんだよ。青天の霹靂だ!」 以上のような使い方はあまりしません。 関心のあること、影響のあること、そういう出来事に使用すべきです。 また、漢字の誤りですが、「青天」を「晴天」と書いてしまうケースが多いようです。 意味は正しいのですが、中国古典から来ている言葉ですから、出典通り「青天」を使うべきです。

「青天の霹靂」の例文

例文を見て、正しい使用法のニュアンスをつかんでください。 ・「友人からの突然ゲイであることをカミングアウトされた。まさに青天の霹靂だ!」 ・「いきなり子会社への出向を命じられた。青天の霹靂とはこのことだ」 ・「アメリカ国防総省のマチス長官の突然の辞任発表は、政界ウォッチャーにとっては、青天の霹靂だっただろう」 「青天の霹靂」と感じている人の驚きを伝える表現になっていることがポイントです。