サイバーエージェントがDDTに次いでプロレス団体ノアを買収。プロレス団体の買収は今後も続くのか?

サイバーエージェントがDDTに次いでプロレス団体ノアを買収。プロレス団体の買収は今後も続くのか?

サイバーエージェントがプロレス団体のノアを買収

サイバーエージェントがプロレス団体ノアを買収

  • サイバーエージェントがDDTに次いでノアを買収
  • サイバーエージェント、DDT、ノアの三者にシナジーは生まれるか
  • 人気が再燃しているプロレスだが多くの団体は経営難に苦しんでいる

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サイバーエージェントがプロレス団体ノアを買収した理由

IT大手のサイバーエージェントは過去にもプロレス団体「DDT」を買収しており、今回のプロレス団体「ノア」を傘下におくことで、同社が運営するAbemaTVのコンテンツを充実させる考えです。

 

サイバーエージェントは2017年にプロレス団体のDDTを買収

サイバーエージェントは2017年にもプロレス団体DDTを買収しています。プロレス団体DDTは1997年に旗揚げされ、息の長い活動を続けています。 サイバーエージェントはDDTを買収することによって、その魅力を最大化し同社グループとのシナジーに期待しています。 DDTにとっても経営面の負担が軽減され、またメディアへの露出を増やすことができるメリットがあり、互いの目指す方向が一致したことでグループ入りの合意に至っています。

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AbemaTVとのシナジー

2000年8月に旗揚げしたノアは、魅力あるレスラーと激しい試合がファンに支持されてきましたが、長く経営難に苦しんできました。 サイバーエージェントは、幅広いファンを持つプロレスをインターネットテレビ局 AbemaTVで放送し、幅広い層の視聴者を獲得することを狙っている模様です。 AbemaTVはオリジナルのニュースやバラエティーなど多彩な番組を放送しており、今後はプロレス番組を充実させファンの獲得を図る考えです。

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DDTとノアのシナジー

ノアは全日本プロレスから独立した三沢光晴氏が旗揚げした団体で、その激しいレスリングスタイルで多くのファンを魅了してきました。 しかし、三沢光晴氏が試合中の事故で急死し、その後にエースの小橋建太選手が引退するなど、その人気に陰りが見え始めていました。 一方、DDTはサイバーエージェントのグループに参画し、試合以外にも同局の番組に選手が出演するなど近年人気を集めています。スタイルが異なるノアがグループに加わることによって、両者にシナジーが生まれることが期待されています。

コンテンツの充実を図っていく

AbemaTVは、スポーツ、アニメ、バラエティーから将棋や釣りなど、多彩なコンテンツを揃えており、番組を無料で視聴できるほか「Abemaプラオム会員」になると放送後の番組も視聴できるようになります。 人気コンテンツはニュースやバラエティー、アニメですが、格闘技もボクシングを中心に一定の視聴率を保っています。 同テレビ局の2019年番組ランキングでは、3位にボクシング中継がランクインしており、格闘技人気を背景にプロレスコンテンツを充実させることで、視聴率の底上げに繋げたい考えです。

 

プロレス団体の多くは経営難に苦しんでいる

プロレス団体の多くは経営難に苦しんでいます。古くは「クラッシュギャルズ」で昭和時代を沸かせた「全日本女子プロレス」も経営難に苦しみ、2004年に30億円の負債を抱え社長の松永国松(くにまつ)氏が自殺するという悲劇が起きています。 また、アントニオ猪木の人気で一時代を築いた新日本プロレスも、数年前まで苦しい経営が続いていました。 近年は多くのプロレス団体が旗揚げしては解散するといったことが続いており、ノアも一時期の人気に陰りが見えはじめ、これまで経営難に苦しんでいました。

サイバーエージェントによるプロレス業界の独占はありうるのか?

サイバーエージェントがプロレスに積極投資する理由には、多くの団体が経営難に苦しんでいるという背景があります。 プロレス業界は人気のあるエンターテイメント事業ですが、経営者の人材不足から廃業に追い込まれる団体が目立っていましたが、同社の参入でその負の部分が払拭されることは間違いありません。 とは言え、新日本プロレスのように、近年ハロルド ジョージ メイ氏のような優れた経営者を迎え立ち直った団体もあり、同社が業界を独占できるかは不透明です。