行脚(あんぎゃ)の意味や「巡行・遊行・遍歴 」との違いを解説!

行脚とは

行脚とは

行脚とは(画像:Unsplash

「行脚」という言葉の正しい読み方や意味を知っていますか。普段の生活で頻繁に使われる言葉ではありませんが、「各地を回る」という意味を伝えたい時にはよく使われます。 この記事では、「行脚」と似た日本語や「行脚」を使った四字熟語や例文も紹介しますが、この見出しで正しい読み方と意味を押さえておきましょう。

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行脚の読み方は「あんぎゃ」

「行脚」は「あんぎゃ」と読む漢字です。それぞれの漢字は「行」は音読みでは「ギョウ」、訓読みでは「いく」「おこなう」と読みます。一方で「脚」は音読みでは「キャク」「キャ」、訓読みでは「あし」と読みます。 つまり、「あんぎゃ」という読み方は「行」と「脚」それぞれの読み方から来る読みではなく、特殊な読み方なので、特別に覚えておく必要があります。

 

行脚の意味①「僧が各国に赴き修行をする」

「行脚」には2つの意味がありますが、1つ目の意味は「僧が各国に赴き修行をする」です。「行」と「脚」それぞれの言葉の意味から導かれる意味ではありませんが、僧侶が修行のために諸国を歩いて回ったことをイメージすれば「脚で行く」という意味が理解できます。 また、この「僧侶が修行のために諸国を練り歩く」という意味で使われる場合は、仏教用語になります。

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行脚の意味②「様々な場所を歩いて旅すること」

「行脚」の2つ目の意味は「様々な場所を歩いて旅すること」という意味です。これは1つ目の意味の仏教的なニュアンスがなくなり、あらゆるシーンで「各地を回る」場合に使われる言葉になっています。 また、「歩いて旅をする」という意味から更に意味が拡大されて、政治家や人気アーティストなどが車や飛行機など移動手段を選ばずに各地を何らかの目的で回る時にも、「行脚」という言葉が使われるようになっています。

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行脚の類語は「巡行・遊行・遍歴 」

行脚の類語

行脚の類語(画像:Unsplash

「行脚」の読みは「あんぎゃ」で、意味は「様々な場所を巡って回る」という意味でした。この意味が宗教的な意味とそれ以外のあらゆる場面で使われるようになっています。 次は、「行脚」と類似する3つの言葉を紹介します。それぞれの言葉の意味と、「行脚」との意味の違いを理解しておきましょう。

行脚と巡行の違い

「行脚」と「巡行」の2つの意味は同じで、完全に同義語と言えます。 「巡行(じゅんこう)」には、「各地を巡り歩く」「僧侶などが修行のために各地を巡って歩く」という意味があります。 つまり「巡行」は「行脚」の意味である、「僧が各地に赴き修業をする」という意味と「様々な場所を歩いて旅をする」という両方の意味があるので、全くの同義語となります。

 

行脚と遊行の違い

「行脚」と「遊行」は、「目的」の有無で意味が変わります。 「遊行(ゆうこう)」とは、「遊び歩くこと」「あてもなく歩くこと」という意味で、「行脚」のように何らかの目的を持って各地を巡る意味はありません。 一方で「遊行」を「ゆぎょう」と読んだ場合は「行脚」と同じで、「僧侶が修行のために各地を歩いて回ること」という意味になります。「ゆうこう」と「ゆぎょう」で意味が変わるので覚えておきましょう。

行脚と遍歴の違い

「行脚」と「遍歴」の違いは、「経験」という意味があるかどうかです。 「遍歴」という場合は「様々な経験を重ねること」という意味があります。「アルバイト遍歴」「女性遍歴・男性遍歴」などの言葉で使われるように「色んな経験をする」という意味があります。 一方で、「遍歴」には「広く各地を回って歩くこと」という意味もあり、この場合は「行脚」と全く同じ意味になります。