無病息災(むびょうそくさい)の意味や例文、家内安全との違いは?

 

無病息災の読み方は「むびょうそくさい」

(画像:Unsplash

「無病」と「息災」という熟語でできた「無病息災」の読み方は、「むびょうそくさい」です。すべての文字を音読します。 以下では読み方に加えて、「無病息災」の意味や語源についても説明します。仕事でもプライベートでも比較的よく耳にする四字熟語なので、使い方も含めて覚えておいてください。

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無病息災の意味は「病気をせず、元気で健康なこと」

「無病息災」は「病気をせず、元気で健康であること」を意味します。 「無病息災」を構成する2語のうち「無病」は「病気しない」「達者である」ことを指します。そして「息災」は「病気だけでなく、ケガも含めた災難を防ぐ」という意味です。 この2つを重ねることで「病気やケガなどの災いがなく、健康で元気である」ことを表します。

 

無病息災の語源

「無病息災」の語源は仏教語です。特に「息災」は仏教語として特別な意味があります。 仏教には「仏の力で病気や災害といった災いを防ぐ」という考え方があります。この考え方を「息める(やめる)」と表現します。 さらに「息」は「息の根」や「虫の息」といった言葉にも使われ「生きる力」という意味も含まれています。そのため「息災」は「災いを防ぎながら健康に生きる」ことまでもを表すようになりました。

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無病息災(むびょうそくさい)の類語

(画像:Unsplash

「無病息災」は類語が多い分類に入る言葉です。四字熟語だけでも「家内安全」をはじめ、「一病息災」「延命息災」「無事息災」「息災延命」「平穏無事」などがあります。 ここでは「家内安全」「一病息災」「延命息災」「無事息災」の4つを取り上げ、例文と共に「無病息災」と比較しながら意味を説明します。

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無病息災と家内安全の違い

「無病息災」は「病気をせずに健康で元気である」という意味で用いられます。一方の「家内安全(かないあんぜん)」は「家族全員に病気や事故がなく、健康で元気である」ことです。 ・我が家はおかげさまで家内安全、心置きなく仕事に没頭できます。 ・母が大病してから、父は初詣で家内安全を祈願することを習慣にしました。 「病気や災いもなく健康で元気である」という意味は共通していますが、「家内安全」は個人ではなく家族単位で使われる四字熟語と覚えておいてください。

無病息災と一病息災の違い

「病気にかからず健康である」という「無病息災」の類語に、「一病息災(いちびょうそくさい)」があげられることがありますが意味は異なります。 ・彼は子どもの頃から少し体が弱かったのですが、まさに一病息災、大人になっても健康に注意しているので大病をしません。 ・古希を迎える祖母は持病はありますが元気に楽しく生活しています。これが一病息災というものでしょう。 「一病息災」は「軽い病気を一つくらい持っている方が身体に気をつけるので、病気を持っていない人より元気でいられる」という意味です。

 

無病息災と延命息災の違い

「無病息災」は「病気にかからず健康で元気」という意味です。「無病息災」と似た意味を持つ「延命息災(えんめいそくさい)」には「災いを防ぎ無事に長生きする」という意味があります。 ・延命息災な祖父は今でも矍鑠(かくしゃく)として、100歳の誕生日を迎えました。 ・海外で移住することが決まった私に、母が延命息災のお守りをくれました。 「延命息災」には、「日々を平穏無事に過ごせるように」という祈りが込められています。相手に対して真心を表したい時に適した四字熟語です。

無病息災と無事息災の違い

「無病息災」の「病気もせずに、健康で元気である」という意味と近い意味を持つのが「無事息災(ぶじそくさい)」です。「無事息災」は「病気や災いなど変わったことがない」ことを前提とし恵、「平穏に過ごすこと」という意味を持ちます。 ・気象災害の被害に遭ったと聞いていましたが、運良く無事息災だと知り安心しました。 ・お互いに無事息災で、再会できる日を楽しみにしています。 「無病息災」は「肉体的な健康」というニュアンスが強いですが、「無事息災」は「特別なことがなく平和である」という意味で用います。そのため「無事息災」は「人生全般」に対して使えると考えられます。