「木を見て森を見ず」になってない?ビジネスでの正しい使い方をわかりやすく紹介!

「木を見て森を見ず」の意味と由来

まずは「木を見て森を見ず」という言葉が持つ意味や、何に由来しているのかについてご紹介していきます。 言葉が持つ意味を正しく理解することで、うまく活用できるようになるため、是非参考にしてみてください。

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「木を見て森を見ず」の意味は「細部ばかりに気を取られ全体を把握できていない」

「木を見て森を見ず」とは、1本1本の木々に捉われるあまり森全体を見ることができていない状況のこと。 細部ばかりに気を取られ全体を把握できていないという意味を持ち、一般的には ・周りに気を配れない ・自分のことしか考えていない 時などに良く使われます。「君は木を見て森を見ずだな」と言われた時には、上記のようになっていないか一度確認する必要があります。

 

「木を見て森を見ず」の由来は海外のことわざ

「木を見て森を見ず」は、実は欧米のことわざに由来しています。欧米諸国では、 ・You can’t see the wood for the trees ・Man sieht den Wald vor lauter Bäumen nicht. (木のために森が見えない) ・C’est l’arbre qui cache la forêt.  (木が森を隠す) のように言われており、また「木が森を見えなくする」というイメージが強く、あくまで受動的なニュアンスが感じられます。 対して「自分が1本の木に捉われることが原因」という東洋の言葉は能動的なニュアンスを持つもの。東洋と西洋で若干異なるこの言葉には、両者の考え方や捉え方の違いが現れています。

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「木を見て森を見ず」のビジネスでの具体例

次に、「木を見て森を見ず」は、どのようなビジネスシーンで利用できるのかをご説明していきます。 実際にどのような意図で使っているのかなど、イメージしながら見てみてください。

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目の前の業務で頭が一杯となり他の業務の進捗が遅れる

目の前の業務で頭が一杯となり他の業務の進歩が遅れた。「木を見て森を見ず」はこのシチュエーションで使われることがあります。これは、複数の同時進行しているタスクがあり、どれか1つにこだわるあまり全体の進行が遅れてしまったという状況です。 タスクの1つを成功させたとしても、他のものが納期に遅れてしまっては仕事を任された者としての責任を果たしていません。結果的に高い評価は得られないでしょう。 こだわりも必要ですが、タスクを複数抱えている時には「木を見て森を見ず」の言葉通り、全体に気を配ることも重要です。

細部の議論ばかりして本質的な部分がおろそかになる

小さな物事に対して議論をするばかり、全体の本質を見誤ってしまった時にも使える言葉です。 1つの小さな状況で利益を得たとしても、他の状況へ悪影響を及ぼすのであれば、全体的に損をしている可能性も考えられます。それではいくら小さな状況で利益を得ることができても、意味がありまえせん。 1つの小さな物事に対して議論をする時には、「結果的に全体に利益がもたらされる」ことを大前提に置き、話し合う必要があります。

 

「木を見て森を見ず」の例文

・上司からプレゼンの資料作りを頼まれたが、資料集めにこだわるあまりプレゼン当日に資料を完成させることができなかった 確かにプレゼンで使う資料の質はプレゼンの結果に繋がりますが、そもそも間に合わなければ意味がありません。資料作りのみに頭が一杯になってしまい、結果間に合わないというのはまさに「木を見て森を見ず」ですね。 ・採算を取るために売れ残りを半額にするセール時間を設けたが、次第にお客さんの多くがその時間に来るようになってしまった こちらは目の前の利益を追うために設けたセールタイムが、裏目に出てしまった状況です。セールタイムにしかお客さんが来なくなってしまうのは、利益の低下に繋がりますよね。こちらも「木を見て森を見ず」だと言えるでしょう。

「木を見て森を見ず」の類義語と対義語

次に、「木を見て森を見ず」の類義語または対義語について見ていきます。ただし、類義語に関しては「ニュアンスに違いがある」場合があるため、利用時には注意が必要です。