「板につく」の意味や使い方を解説!さらに類語や英語表記まで紹介します!

 

「板につく」の意味と由来や語源

この見出しでは、「板につく」を正しく理解するために、どういった意味を持つのかまたその由来などについて詳しく解説します。 これまで先輩社員から言われ、意味も分からず頷いていたという方にも分かるよう確りと説明していきます。

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「板につく」の意味は「ある職業や地位でのスキルや技術が身について、それらが相応しくなる」

「板につく」という言葉は「ある職業や地位でのスキルや技術が身について、それらが相応しくなる」という意味の慣用句です。 調理場に立つ料理人のことを板前と呼ぶこともありますので、特定の職業に対しての言葉であると勘違いされがちですが、そうではありません。ビジネスマンのみならず、あらゆる職業さまざまなジャンルの業界で「板につく」という言葉は使うことが出来る意味を持っているのです。

 

「板につく」の由来と語源

「板につく」は、「役者が舞台の上で経験を積むことで一人前になっていく姿」が語源となり生まれた言葉です。 ここでいう板とは、舞台の板張りをさしています。舞台の上で芝居をする役者は、経験を積み場数を踏んでいくことで次第に舞台の雰囲気に溶け込んでいきます。その様が語源となっています。 また、同じように舞台用語である「板付き」に由来するという説もあります。こちらは、舞台が開幕するときすでに役者が舞台の上に立っていることや、その役者自身を差した言葉です。 しかし、「板付き」自体は「板につく」の意味とはつながりが薄いため、現在では「板につく」の語源とする説としては説得力がないとされています。

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「板につく」の使い方と例文

では「板につく」という慣用句は、どのようなケースで使用するのが適切なのでしょうか。 以下の見出しでは、「板につく」の使い方を例文を交えて解説します。

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「板につく」は誰かを褒める時に使用する

「板につく」は基本的に誰かをほめる時に使う言葉です。人に対して使うのが正しい用法であり、道具を使い込んだ結果、手になじんできた状態などを「板につく」とは言いません。 また、「板につく」は、目下の人に使うのが正しいです。例えば、会社内で先輩が後輩に「板についた」と言うのは全く問題ありませんが、逆に後輩から先輩に対してこの言葉を使うのは失礼に当たることを覚えておく必要があります。 自分自身に対して「この仕事もだいぶ板についた」と使うのも、自画自賛が過ぎる感じがあり違和感があります。

「板につく」の例文

「板につく」を使った例文は以下のようなものが挙げられます。 ・舞台の上での立ち振る舞いが、ずいぶん板についてきた。 「板につく」の由来通りに、役者の成長を表現した例文です。 ・最初のころは危なっかしかった包丁の握りから、だいぶ板についてきたな。 料理人としての技術が向した後輩を、先輩がほめたシーンです。このように、さまざまな職種での技術の向上をほめる言葉として「板につく」は使うことが可能です。 ・この職場での仕事が、なかなか板についてくれない後輩がいる。 「板につく」をネガティブな方向で使用した例文です。このように「板につく」は、褒める時にだけ使う言葉ではないことも覚えておきましょう。

 

「板につく」の類語と対義語

「板につく」には、類義語や対義語があります。 同じように人をほめる言葉が類義語となり、逆に環境や仕事に慣れていない様子を表す言葉が対義語となります。

「板につく」の類語は「様になる」「身につく」

「板につく」の類義後としては、「様になる」「身につく」などが挙げられます。 ・「様になる」 「様になる」は「さまになる」と読みます。「様になる」は「それに相応しい様子になる」「格好がつく」という意味を持った慣用句です。 「入社して3か月が経ち、ここの制服もだいぶ様になってきた。」という使い方ができます。 ・「身につく」 「身につく」は「何かが自分のモノになる」という意味です。物理的なモノだけではなく、知識や技術などを手に入れた時にも「身につく」と表現することができます。「論理的思考力を身に付けることが出来た。』という表現ができます。 ただし、誤表記の例として「〇〇が身に着く」とした場合、「服飾品などを体に着ける」という意味に捉えられかねません。このことから、文章中に使用する場合は漢字ではなくひらがなで書き分けをする必要があります。