「息を呑む」の意味や使い方をわかりやすく解説!例文や類語なども紹介します!

 

「息を呑む」の意味「驚きや感動で圧倒され息を止める」

「息を呑む」は「いきをのむ」と読み、驚きや感動など強い感情が呼び起こされたことで衝撃を受け、思わず息を止めてしまう様子を表します。「息を呑む」という表現を使うことで、ただ「驚いた」「感動した」と伝えるよりも、相手に強い印象を残せるでしょう。 また、「息を呑む」は息が止まる一瞬だけでなく、その後緊迫した雰囲気で状況を見守る状態も暗示します。 「息を呑む」は驚いた瞬間に人間が一瞬息を吸い込み、呑み込んでしまうことから生まれた言葉です。体感的にもイメージしやすいのではないでしょうか。 息を呑むが使われる場面は、特に限定されていません。恐れや驚き、危険の予感などマイナスの感情に対して使われることもあれば、あまりの美しさや感動などプラスの感情に対して使われることもあります。

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「息を呑む」の使い方と例文

ここまで、「息を呑む」の基本的な意味について説明しました。続いて、「息を呑む」の使い方や例文、漢字の意味について詳しく解説します。 「息を呑む」という言葉を使える場面は意外と多いので、いくつかのパターンに分けてご紹介します。

 

「息を呑む」の使い方

まず、突然のできごとに対する驚きやとっさの反応を表すときに「息を呑む」を用います。意外な人物に出会ったときや、相手の人柄からして意外な行動を目にしたときなど、人間に対して使っても問題ありません。 次に、展開が読めずにハラハラするときや、緊張しながら見守っている場合にも「息を呑む」という言葉を使います。 最後に、自然や芸術に対して深く感動したときにも「息を呑む」という言葉を使うことができます。「息を呑む」と表現することで、雄大な自然やすばらしい景色に対して、思わず言葉を失う様子が伝わるでしょう。容姿の美しさや洗練された動作・仕草に対して「息を呑む」と表現することもできます。

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「息を飲む」は誤りで「息を呑む」が正しい

「息を呑む」を「息を飲む」と表現するのはよくある間違いです。 一般的に「飲む」は液状の飲み物に対して使われ、「呑む」は個体・お酒のほか、比喩的表現にも使われます。お酒は「飲む」「呑む」のどちらも使われ、どちらも誤りではありません。 しかし、「息を呑む」「要求を呑む」「固唾を呑む」などの比喩的な表現では、「呑む」を使うようにしましょう。

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「息を呑む」の例文

「息を呑む」の例文をご紹介します。まず、突然のできごとに対する驚きとして「息を呑む」という言葉を使う場合の例文は、下記のとおりです。 ・子どもが道路に飛び出した瞬間、思わず息を呑んだ。 ・普段は大人しい友人の怒鳴り声に、周囲は息を呑んで静まり返った。 突然ドアが開く、物が落ちてくるといったニュートラルな場面でも使えますし、交通事故を目の当たりにしたなどショッキングな場面に対しても使用することができます。 続いて、ハラハラドキドキする展開が続くときに「息を呑む」という言葉を使う場合の例文をご紹介します。 ・しのぎを削る試合展開に息を呑んだ。 ・両者一歩も引かず激しく議論を戦わせる様子に息を呑んだ。 最後に、自然や芸術、美しさに対して深く感動したときに使う「息を呑む」の例文をご紹介します。 ・目の前には息を呑むほど美しいニューヨークの夜景が広がっていた。 ・ヴァイオリンの音色があまりにすばらしくて息を呑んだ。 ・登場した女性の美しさに思わず息を呑んだ。 最初に「息を呑む」こととなった状況を説明し、「息を呑んだ」として文章を締めくくることもできますし、「息を呑むほど美しい」など形容詞や名詞を修飾することもできます。「息を呑む」という言葉を使いこなせるようになることで、表現の幅が広がり驚きや感動をより的確に相手に伝えられるようになるでしょう。

「息を呑む」の類義語と対義語

ここまで、「息を呑む」の使い方や例文について説明しました。続いて、「息を呑む」という言葉を言い換えたい場合の類義語や、対義語についてわかりやすく解説します。

 

「息を呑む」の類語は「絶句する」「唖然とする」「茫然とする」

「息を呑む」の類義語には「絶句する」「唖然とする」「呆然とする」があります。 「絶句する」は特に言葉が出ない様子を強調する言葉です。突然のできごとに対して「息を呑む」と使う場合、「絶句する」と言い換えても違和感がありません。 「唖然とする」は驚きに呆れが含まれる場合、「息を呑む」より状況を的確に伝えられます。「宝くじに当たったと聞いて」に続く文章だと、「唖然とした」の方が呆けた様子や表情がより伝わりやすいでしょう。 「呆然とする」は「息を呑む」よりもゆったりとした時間の流れを感じることのできる表現です。「あまりの美しさに呆然とした」と表現すると、驚きや感動が継続している様子が表されます。

「息を呑む」の対義語

「息を呑む」が強い驚きや感動を表す言葉なので、対義語は「平気」「平然」「淡々と」といった言葉になります。 また、「息を呑む」は驚き・ハラハラ・感動などによって対象に強く興味を呼び起こされた状態を表します。そのため、「つまらない」「ありきたりな」「取るに足りない」といった表現を用いると、反対のニュアンスが表しやすいかもしれません。 「息を呑むほどの」を形容詞として使う場合は、あとにくる名詞や形容詞を強調することになります。「息を呑むほどの美しさ」と表現すれば、美しさが突出していることをいいます。そのため、「平凡」「普通」といった言葉を対義語として用いることもできるでしょう。