「息の根を止める」の使い方や意味を類語なども用いてわかりやすく解説します!

「息の根を止める」の意味と語源

サスペンスドラマやアクション映画の劇中にて、特に緊迫したシーンで使われることが多いのが「息の根を止める」という慣用句です。 日常会話で使う人はなかなかいないと思いますが、言葉の意味を正しく理解できておらず、説明に困窮している方が多いように感じられます。本記事では「息の根を止める」について、詳しく解説していきます。

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「息の根を止める」の意味は「殺す」

「息の根を止める」は「殺す」という意味であり、「いきのねをとめる」と読みます。 この言葉は、ただ単に「殺す」だけではなく「確実に殺す」イコール「とどめを刺す」という強い意味を含んだ慣用句でもあるのです。また、再び立ち上がることがきないくらいに相手を打ち負かす、という別の意味も持っています。

 

「息の根を止める」の語源

「息の根を止める」の語源となっているのは、すでに半分息がない生き物の「息の根」を完全に止めてしまうことに由来しています。ここでいう「息の根」とは呼吸のことです。その呼吸を完璧に止めることが転じて「息の根を止める」となったのです。

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「息の根を止める」の使い方と例文

「息の根を止める」は、どのようなシーンで使うことが出来るのでしょうか。本項では、「息の根を止める」の使い方を、例文を交えて紹介します。

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「息の根を止める」はあまり気軽に使わない方が良い

まず前提として「息の根を止める」という言葉自体はあまり使わない方がいい言葉である、ということを忘れないでください。 この言葉が簡単に使われるのは、創作の世界だけの話。親しい友人や家族にはもちろん、見ず知らずの初対面の人に使ってしまうことはとても危険です。最悪の場合、「生命、身体、自由、名誉または財産」に対して、害悪の通知を行ったとして脅迫罪に問われてしまう可能性があります。 以上のことから、「息の根を止める」は、非常に使い方が難しい言葉である点に注意が必要です。

「息の根を止める」の例文

「息の根を止める」の例文としては、以下のようなものが挙げられます。 ・『優秀な猟師が、一発撃っただけで獲物の息の根を止めてしまった』 ・『今日こそ、やつの息の根を止めてやる』 ・『完璧な証拠を突き付けられて、息の根を止められてしまった』 上の2つは、「息の根を止める」を「殺す」という意味合いで使ったものです。 最後の例文は、息の根を止められてはいますが、生命に関わる事態になっているわけではありません。「完膚なきまでに打ち負かされた」という意味合いで「息の根を止める」を使った例文となっています。この例文のような用法であれば、自分自身の状態をあらわしていますのでどのようなシーンでも使うことが可能なのです。

 

「息の根を止める」の類語と英語表記

「息の根を止める」と似た状況で使うことが出来る類義語や、この慣用句の英語での表現について紹介します。

「息の根を止める」の類語は「殺す」「始末する」「抹殺する」

「息の根を止める」にはいくつも類語が存在しています。ここでは、その中でも「殺す」「始末する」「抹殺する」の3つについて解説します。 ・「殺す」 この「殺す」は、他人や生き物の生命を絶つことをいいます。別の使い方として、「息を殺す」や「感情を押し殺す」など、何らかの行動などを止めてしまう意味でも使用されます。ですが、「息の根を止める」の類語としてみた場合には、「生命を絶つ」という意味で使った場合の方がふさわしいです。 ・「始末する」 「始末する」の「始末(しまつ)」とは、何らかの状況における最後の場面や、物事のてんまつのことを指します。しかし、「息の根を止める」の類語として使用する場合、片付けや処理をする意味での「始末」が適当です。映画やドラマの劇中などで「口止めのために、あの男は始末しておけ」という、悪役のセリフを聞いたことがある方は多いでしょう。 ・「抹殺する」 「抹殺する」は「まっさつする」と読みます。これは「息の根を止める」を、より直接的かつ語調を強めた表現です。ただし、この「抹殺」には、何かの存在を認めないという意味もあり、事実を完全に消し去るという使われ方もします。 『歴史上から抹殺された英雄だ』という文章があった場合は、英雄は殺されてしまったという意味ではありません。この場合は、そもそも歴史上にいなかったように存在を消されてされてしまったという意味になります。