必至(ひっし)の意味や例文などを紹介!必死との違いまで解説します!

「必至」の要点

  • 意味:「必ずそうなること」「必然」
  • 例文:「新規事業が失敗して赤字が見込まれる今、社内が社長派と専務派に分裂するのは必至でしょう。」
  • 類語:「不可避」「必然的」
  • 義語:「思いがけず」「偶然」
  • 英語:「absolutely sure」
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必至の読み方は「ひっし」

(画像:Unsplash

「必至」という熟語を単独で使う機会は少ないかもしれません。 「必至」は「必」と「至」の2文字で成り立っています。「必」は音読みでは「ひつ」、訓読みでは「かなら(ず)」です。一方の「至」は音読みでは「し」、訓読みでは「いた(る)」です。「必至」はどちらの漢字も音読し「ひっし」と読みます。

 

必至の意味①「必ずそうなること」

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「必至」は異なる2つの意味を持っています。その1つめが「必ずそうなること」「必然」という意味です。つまり「その出来事が必ずやっってくる、あるいは避けられない様子」を表す熟語です。 ここでのポイントは「至」という文字です。これは「ギリギリのところまで行きつく」という意味を持つ文字なので、可能性が高い状況で使われます。

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「必ずそうなること」の例文

「必至」が「必ずそうなること」という意味で使われる場面はいくつかあります。

例文

  • 今度の大会はチームの力が拮抗(きっこう)しているので、混戦必至と考えられます。
  • 新規事業が失敗して赤字が見込まれる今、社内が社長派と専務派に分裂するのは必至でしょう。

この場合、「確定ではないものの避けられないことが明確である」という状況に対して使われます。そのため「中途採用することになれば彼のクビは必至」というように、曖昧な状況では使わない方がよいでしょう。

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英語は「inevitable」「unavoidable」

「必至」は英訳すると「inevitable」または「unavoidable」となります。

「inevitable」は「必然的」「免れない」というニュアンスの時に使います。一方の「unavoidable」は「避けがたい」「やむを得ない」時に使用します。

必至の意味②「将棋で必ず詰んでしまうこと」

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「必至」は将棋用語で、王手をかける際の戦法の一種を指します。「どのような手を打っても残り一手で相手が詰まってしまう状況」を意味します。つまり「負けから逃れられない状況」ということです。 将棋用語でいう「必至」には「詰めろ」や「詰み」があることも、合わせて覚えておいてください。

 

「将棋で必ず詰んでしまうこと」の例文

「必至」は「将棋で必ず詰んでしまうこと」という意味でも使われます。

例文

  • 名人による一手で挑戦者は必至の状況に追い込まれました。
  • 名人の玉に必至がかかったため、勝ちたいなら挑戦者に玉を詰ますしかないです。

この例文は将棋観戦の時などに使われます。将棋の対戦で「必至」をかけられると、大抵の場合はかけた方が勝利します。

英語は「absolutely sure」

将棋の世界に限りませんが、「必至」を英訳した際に「absolutely sure」が使われることがあります。

このように「absolutely sure」は、「確信する」を意味する英語です。そのため「必至」を英語で表現する際に使われることが多いです。