「顰蹙(ひんしゅく)」の意味や「顰蹙を買う」の例文や類義語を紹介!

「顰蹙」(ひんしゅく)の要点

  • 意味:「顔をしかめて嫌がること」
  • 由来:「眉間にしわを寄せる表情」
  • 例文:「オフィスでキーボードを強く打っていたら、知らぬ間に顰蹙を買っていた。」
  • 類語:「難色」「眉をひそめる」
  • 英語:「be frowned on〜」
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顰蹙(ひんしゅく)の意味は「顔をしかめて嫌がること」

顰蹙

顰蹙(画像:Unsplash

「顰蹙」は「ひんしゅく」と読む熟語で、「顔をしかめて嫌がること」という意味の熟語です。 それぞれの漢字の読み方は「顰」は音読みでは「ヒン」「ビン」、訓読みでは「ひそめる」「しかめる」と読み、「蹙」は音読みでは「シュク」「セキ」、訓読みでは「きわまる」「しかめる」「つつしむ」と読みます。 つまり、「顰蹙」は両方の漢字の音読みを並べた読み方をしていることになります。どちらの漢字も使用頻度が非常に少ない漢字なので、読み方をしっかりと覚えておく必要があります。

 

顰蹙の由来は「眉間にしわを寄せる表情」

顰蹙の由来

顰蹙の由来(画像:Unsplash

「顰蹙」の意味の由来は「眉間にしわを寄せる表情」です。 読み方に関する説明でも紹介しましたが、「顰」「蹙」それぞれの漢字は「ひそめる」と読むことが出来ます。「眉をひそめる」という表現があるように「ひそめる」とは「眉間にしわを寄せる」行為のことを言います。 つまり、「眉間にしわを寄せる」という意味を持つ2つの漢字を並べることで、「眉間にしわを寄せてしまうような嫌な出来事にたいして嫌悪感を示すこと」という意味になり、そこから意味が簡素化して「嫌がる」という意味で使われるようになっています。

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顰蹙の誤った読み方は「ズワイガニ」

顰蹙の誤った読み方

顰蹙の誤った読み方(画像:Unsplash

「顰蹙」はよく「ズワイガニ」と間違って読まれてしまうことがありますが、「ズワイガニ」は漢字で「楚蟹」と書きます。 どちらの熟語も、「冠(漢字の上の方)」と「脚(漢字の下の方)」という成り立ちの漢字を並べているので、読み方を間違えやすい熟語になっています。 「顰蹙(ひんしゅく)」と「楚蟹(ズワイガニ)」の見分け方のポイントとしては、「顰蹙(ひんしゅく)」の「顰」の冠に「頻繁」という熟語の「頻」が使われていることです。これが分かれば読み間違えも少なくなります。

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顰蹙の例文

顰蹙の例文

顰蹙の例文(画像:Unsplash

次は「顰蹙」を使った例文を1つ紹介します。例文の中で「顔をしかめて嫌がること」という意味が通るか確認しながら読んでみてください。

例文

  • オフィスでキーボードを強く打っていたら、知らぬ間に顰蹙を買っていた。

例文のように「顰蹙」は「買う」と一緒に使われて、「良識に反することをして人に嫌がられる」という意味になります。例文では、気になってしまう人が多いキーボードの音を大きく鳴らしていたことで、周囲の社員に嫌がられていたという意味になっています。

顰蹙の類義語

顰蹙の類義語

顰蹙の類義語(画像:Unsplash

「顰蹙(を買う)」という言葉を由来と例文を交えて紹介してきました。漢字自体は難しいですが意味は簡単なので、しっかりと覚えておきましょう。 ここからは「顰蹙」の類語を2つ紹介します。「顰蹙」と意味が類似する点と異なる点を意識しながら読み進めてみてください。

 

難色

1つ目の類語は「難色」です。

例文

  • 先日の打ち合わせでヒアリングした内容に沿った提案をしたが、難色を示された。

「難色」とは「受け入れられない様子」「賛成できない様子」という意味です。例文のように後ろに「示す」を伴うことが多く、「難色を示す」で「受け入れられない・賛成できない様子を表す」という意味になります。 「難色」は「賛成できない」「受け入れられない」という「表情」を表現しているのに対して、「顰蹙」は「眉をひそめて嫌がる」のように「表情」と「感情」を表現している違いに注意しましょう。

眉をひそめる

2つ目の類語は「眉をひそめる」です。

例文

  • 取引先からのあまりにも過大な要求に、先輩は眉をひそめていた。

「眉をひそめる」とは「不安や嫌なことがあり、眉間にしわを寄せる」という意味です。例文では、取引先から受け入れがたい要求をされて「嫌だ」と感じたことで、眉間にしわを寄せていることを表現しています。 「眉をひそめる」では「眉間にしわを寄せる」という「表情」を意味しているのに対して、「顰蹙」では「嫌がる」という「感情」を表現しているという違いに注意しましょう。