【徹底解説】「ハロー効果」の意味や由来、防ぐポイントをご紹介!

 

ハロー効果とは

定義

定義(画像:Unsplash

「ハロー効果」にかかると目の前の状況や人を正確に判断できなくなってしまいますが、ビジネスシーンでも人事考課・採用面接・経営判断などあらゆるところでこの効果が起きる可能性があります。 まずはここで「ハロー効果」という言葉の正しい意味からどんな現象を言うのかを確認してきましょう。

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ハロー効果の意味は「ある物事に良い/悪い印象を受けると,他の特徴も実際より高く/低く評価すること」

「ハロー効果」とは「ある物事で良い・悪い印象を受けると、他の特徴もそれにつられて実際以上に高く・低く評価してしまう心理現象」です。 例えば第一印象が良ければ悪い事をしても「あの人がそんな事するはずがない」と思われ、印象が悪い人が良いことをしても「本当にそんな事するかな?」と疑われます。 つまり「ハロー効果」に陥ると人や物事を過大評価・過小評価することにつながってしまいます。

 

ハロー効果の由来はエドワード・ソーンダイクの論文

ハロー効果とは1920年にエドワード・ソーンダイクが発表した論文で初めて使われた言葉です。 ハロー効果のハローは英語で挨拶する時の「hallo」ではなく、イエス・キリストの肖像画などに書かれる「後光、光輪(halo)」のことを指します。そのため別名「後光効果」「光背効果」とも言います。 つまり実際のある人の行動が「後光(=その人の印象)」によって影響を受けてしまい、本当は良い事・悪い事が過大評価・過小評価されてしまうようになるのです。

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ハロー効果は社会心理学の用語

ハロー効果は本来社会心理学で使われる用語です。 社会心理学には「認知バイアス」というものがあります。これは「人が何かを判断する時に個人の常識や周囲の状況にその判断が依存してしまうこと」でハロー効果もその一種と考えることが出来ます。 これはハロー効果によってある人の良い面・悪い面が強く意識されるようになると、直感・先入観・思い込みによって物事を判断するようになるということです。

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ポジティブとネガティブのハロー効果

ハロー効果

ハロー効果(画像:Unsplash

ハロー効果はいつでも誰にでも発生しうる心理現象で、意識していなければ正しい判断を鈍らせる原因になります。 この章では物事を過大評価してしまっている状況と、過小評価してしまっている状況についてそれぞれの例を交えながらその意味についてご紹介します。 自分が知らず知らずのうちにハロー効果の影響を受けていないか考えながら読んでみてください。

ポジティブハロー効果

「ある特徴が特に好印象である場合に他の印象もつられて高く評価されること」を「ポジティブハロー効果」といいます。 例えば有名モデルが使っている化粧品は「きっと良い化粧品なんだろう」と思われます。その結果、実際は市販の化粧品と変わらないものであったとしても「あの有名モデルが使っているから」という理由でその化粧品が売れるようになります。 この場合はある商品についてモデルという「美のプロ」とも考えられる人が使っているというポジティブな印象によって、商品が実際以上の価値があると判断されています。

 

ネガティブハロー効果

「ある特徴が特に悪印象である場合に他の印象もつられて低く評価されること」を「ネガティブハロー効果」といいます。 例えばコミュニケーション能力が低いセールスマンから売られる商品に対してはいい印象を持てません。その結果、本当は他社製品に比べて圧倒的に高いスペックを持つ商品であったとしてもその性能を疑ってしまいます。 これは「こんなセールスマンが売る商品の性能は高くないだろう」と、セールスマンへのネガティブな印象が製品にも影響してしまい、実際の性能が過小評価されてしまっているということです。

ハロー効果が起きやすい事象

ハロー効果のシーン

ハロー効果のシーン(画像:Unsplash

ハロー効果は仕事中など気を張っている状態であればその影響に注意できるかもしれません。しかしプライベートなどでリラックスしている状態でも意識していなければその影響を受けている可能性があります。 ここでは「恋愛」「ウワサ」「面接」の3つのシーンにおいてどのようにハロー効果が影響するかを説明していきます。