牛角がサブスクを廃止。飲食業界で盛り上がるサブスクをはじめとする運営形態の多様化に迫る。

牛角が焼肉の食べ放題のサブスクを廃止

巷で話題の「サブスク」とは

  • サブスクリプションの略で、定額料金で一定のサービスが受けられる方式
  • 飲食店にもサブスクのビジネスモデルが普及している
  • 焼肉の牛角もサブスクを開始したが、わずか2ヶ月で廃止となった

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牛角の食べ放題サブスクの廃止の理由は購入客、来店客の殺到

牛角のサブスクのサービス内容は月額11,000円支払えば3,480円か2,980円のコースが1日1回食べ放題になります。1か月に3回利用するだけで元が取れるかなりお得なサービスといえます。 2019年11月から一部店舗にてサービスを開始しましたが、テレビやネットでも紹介され話題が集まり顧客が殺到、連日予約で超満員の状態でした。 通常の営業に支障が出てしまうほどの盛況により、牛角は開始から2か月後の2020年1月7日にはサービスを終了すると発表しました。

 

串カツ田中などもサブスクを導入

首都圏を中心として全国に265店舗を展開する串カツ田中は2019年7月から一部を除くほぼ全店で月額500円で400円以下のドリンクが何度でも199円で飲める割引定期券「田中で飲みPASS 」をスタートしました。 このサービスは大きな反響を生み開始からわずか2か月半で10万枚以上の定期券が発行されています。 これが来店頻度の向上につながりドリンクのオーダーが増え合わせてフードのオーダーが増えるという相乗効果を生んでいます。

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なぜ飲食店でサブスクなのか?

サブスクとはもともと雑誌の定期購読を意味していた言葉です。これが昨今ではインターネットでの動画や音楽配信サービスなどで広がり、さらには多種多様な業態に登場するようになりました。なぜ飲食店でサブスクが注目されているのでしょうか。詳しく解説していきます。

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新たな集客チャネルとしてのサブスクの活用

飲食業界は飽和状態の業界で生き残りをかけて各社がしのぎを削っています。商品やサービスに工夫を凝らし集客を行っていますが、そう簡単にはいかないのも実情です。 そんな中新たな集客チャネルとして注目されているのがサブスクです。毎月定額料金を支払えば好きなだけサービスが受けられるサブスクの利点は顧客にとっても飲食などの流動的な支出を抑えられるというコスト削減の観点でメリットがあります。 安さやお得感による満足度は口コミでも広がりやすいためサブスクは新規顧客の集客効果は高いといえます。

飲食店の永遠の課題であるリピート率に貢献

また飲食店の安定経営にはリピート利用してくれる固定客が欠かせません。新規顧客が再度来店してくれる確率は1割程度ともいわれ、飲食業の固定客の囲い込みは非常に困難です。 そういった意味で定額制の月額料金を支払った顧客と継続的な関係を構築することができるサブスクは飲食業界においては固定客を増やす上で有効なサービスであるといえます。 例を挙げた牛角や串カツ田中だけでなく、カフェが実施しているコーヒーの定額サービスや居酒屋、ラーメン店などのあらゆる飲食店の業態においてサブスクが登場するようになってきました。

 

飲食店のマネタイズ方法、形態は多様化

インターネットのサービスから収益を生み出す方法を「マネタイズ方法」といいます。例えば飲食店の紹介サイトではメニューや店舗の場所案内はもちろん、お店に直接予約することも出来ます。このようなちょっとした利便性の向上がお店の来店客増加につながっています。 昨今ではこのマネタイズ方式の形態も多様化しています。その一部を解説します。

uber eatsなどのフードデリバリーサービス

飲食店のサービスの進化系として登場したのがフードデリバリーサービスです。その代表格が2016年9月から日本でスタートした「uber eats」です。地元の人気飲食店のメニューを簡単に宅配できるサービスとして都市部を中心に拡大しています。 飲食店は顧客の来店を待つというのが通常のビジネスモデルですが、フードデリバリーサービスの拡大によって待ちの商売から攻めの商売に転換できることがメリットといえます。 こうした付加サービスも飲食店の新たな収益モデルとして注目されています。