五里霧中(ごりむちゅう)と暗中模索との違いや意味・類語など紹介します!

 

五里霧中の読み方は「ごりむちゅう」

(画像:Unsplash

「五里霧中」は「ごりむちゅう」と読みます。 「五里霧中」は読み方が先行し、「五里夢中」という誤った記載を見かけることがあります。「五里霧中」が正しいので、「夢中」と記載しないよう注意が必要です。

スポンサーリンク

五里霧中(ごりむちゅう)の意味は「迷走し物事の進捗や方針が立たないこと」

(画像:Unsplash

「五里霧中(ごりむちゅう)」の意味は「迷走し物事の進捗や方針が立たないこと」です。 霧が立ち込めていると人間は視界が遮られてしまい、進むべき方角がわからなくなります。「五里」とは長さのことで、「五里霧」とは五里四方の範囲に立ち込めた霧を表します。五里は中国では2.5キロメートルです。 つまり「五里霧中」とは先行きがわからず方向性を見失い、判断がつかない状態・途方に暮れている状態をいいます。

 

五里霧中(ごりむちゅう)の故事成語からの由来や語源

(画像:Unsplash

「五里霧中」の由来は、中国の歴史書「後漢書(ごかんじょ)」です。 後漢の時代に張楷(ちょうかい)という人物が道術によって五里四方(ごりしほう)に霧を起こしたエピソードが「五里霧中」の語源となりました。「里(り)」とは長さの単位のことで、日本・中国・朝鮮半島で使われます。 「五里霧」までがひとくくりで、五里四方の霧を表します。「五里」「霧中」という区切りではないため、注意が必要です。

スポンサーリンク

五里霧中(ごりむちゅう)の使い方と例文

(画像:Unsplash

「五里霧中」の意味を理解しても、いざ使おうとするとどのような文脈で使えばいいのか、どんな言葉と組み合わせるべきなのか迷ってしまいます。 四字熟語は仰々しい印象を与えてしまい文章から浮いてしまう場合もあるため、正しい使い方を理解し適切な言葉とセットで使うことが大切です。

スポンサーリンク

五里霧中だ・五里霧中だった

「五里霧中」は単純に「だ」「だった」と組み合わせて使うのが一般的です。途方に暮れている状態を表すときに、形容詞と同じような使い方ができます。 ・右も左もわからないし、当時は五里霧中だった。 ・怪我によって将来の夢も失い、五里霧中だ。 「五里霧中」は、道に迷って少し困っている程度ではなく、本当に当てを失い困り果てている状態を表します。気軽に使う表現ではないため、使用場面を選ぶ必要があります。

五里霧中の状態

「五里霧中」を「の状態だ」と組み合わせて使うのも自然な表現です。手づまりな状況や迷宮入りした事件に対しても「五里霧中」を使うことができます。 ・これからの活動自体が五里霧中の状態だ。 ・手がかりもなく、あの事件は五里霧中の状態だ。 「の状態だ」を付け足すことでニュアンスが変わることはありませんが、相手により「五里霧中」が状況を形容する言葉だと伝わりやすくなります。

 

五里霧中を副詞と組み合わせて使う

「五里霧中」は動詞と組み合わせて使うこともできます。組み合わせる動詞によって助詞が変わるため、使用する場合は助詞の選び方も含めて慎重に言い回しを工夫する必要があります。 ・家族に逃げられ職を失ってからの5年間は、五里霧中をさまよっていた。 ・相手を五里霧中に迷わせる奇策。 助詞や動詞の選択に悩んだ時は、「五里霧中」の語源に基づいて「霧の中」と置き換えても不自然でない言い回しを選ぶと無難です。

五里霧中(ごりむちゅう)の類語

(画像:Unsplash

いくつかの「五里霧中」と類似した表現があります。それぞれの類語の意味を知り適切な使い分けを学ぶことで、会話や文章において「五里霧中」を使いこなすことができます。 「五里霧中」の類語を順番に紹介し、ニュアンスの違いについてわかりやすく解説します。