付和雷同の意味とは?付和雷同の使い方やその例、さらに由来や類義語まで丁寧に解説します!

付和雷同の読み方は?

皆さんは「付和雷同」という言葉をご覧になったことがあるでしょうか? あまりなじみのない言葉かもしれません。 「付和雷同」の読み方は「ふわらいどう」と読みます。 日本人は付和雷同の特徴を持った人が多いと言われています。 そのためこの言葉の意味を知らなくても、意外と身近な熟語であるのかもしれませんよ。 そしてこの言葉は実は日常生活のさまざまな場面に散りばめれられている言葉であります。 皆さんは気づいていますか? 特に政治家の募る国会の場やビジネスシーンなど自分の意見を求められる場において意味合いがくっきりと浮かび上がっていきます。 また有名ゲームのモンスターとしても実は登場しているかも? さて今回は、「付和雷同」について詳しく見ていきましょう。

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付和雷同の意味とは?

付和雷同の意味をここでしっかりと確認していきましょう。 付和雷同の「付和」は、自分に確固たる考えがないため、誰かの意見をさも自分の考えのように合わせていくことです。 そしてその後に続く「雷同」とは雷が鳴ると、全てのものがその音に応じて響くということ。 つまり付和雷同とは

自分のしっかりとした軸の考えを持たず、周りの意見にすぐに同調すること https://dictionary.goo.ne.jp

という意味になります。 そもそも日本人は協調性という言葉を非常に重視しがちです。もちろんそれは素晴らしいことなのですが、自分の考えを持たずに他人に振り回されている人もかなりの割合で存在しています。 そんな「付和雷同」だけの人間にならないように注意することが大切です。 「付和雷同」と自分の意見を持った協調は、全然異なった意味合いとなります。 ちなみに「不和雷同」という文字を見かけますが、これは完全に誤りです。注意しましょう。

 

付和雷同の由来・語源とは?

この付和雷同という言葉の語源はどこにあるのでしょうか? この四字熟語の由来は古代中国が発祥となっています。その時代は周から漢の時代だとされています。その時代にある書物が完成されています。 その書物の名は礼記(らいき)です。 中国史が好きな方であれば、聞いたことがある書物かもしれませんね。この書物では、人間の道徳的に正しい行いをどのようにすればいいのかなどが綴られています。 その中の一文でこのような文章があります。 勦説する毋かれ、雷同する毋かれ(そうせつするなかれ、らいどうするなかれ) この文章が「付和雷同」の大元になります。 ただこの文だけだと、意味がよく分かりませんね。 この文を直訳してみましょう。 他の人の説を盗んで、さも自分の説のようにしてはいけない。そして他人の意見に、むやみに賛成するものではないです。 このように「礼記」の中では、戒めの一説として伝えられていました。 補足としてこの不和雷同は「附和雷同」とも書く場合があり、単に「雷同」と表記されるケースがあります。 その由来は、雷が落ちると全てのモノに鳴り響いていくことにありました。その例えのように他人の意見が自分の心の中に響いていくイメージが意味として、この熟語に肉付けされていきました。 カミナリの音が全てのモノに同調するように鳴り響くことが心の動きと似ていたんですね。 こうして「付和雷同」という四字熟語の意味が完成していきました。 ですので、語源の意味において中国とは深い関係を持つ熟語になります。

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付和雷同の類義語は?

付和雷同の類義語は実はたくさんあります。今回はその一例をご紹介しようと思います。 レベルの高い四字熟語ばかりですので、漢字の勉強になるかもしれませんよ。 阿付雷同(あふらいどう) 軽挙妄動(けいきょもうどう) 唯唯諾諾(いいだくだく) 雷同一律(らいどういちりつ) 付和随行(ふわずいこう) ざっと並べただけでも5つも「付和雷同」の類義語があることが分かりますね。 ではそれぞれの四字熟語の意味も詳しく見ていきましょう。類義語であることからも分かる通り、どの熟語の意味も非常に似通っています。 1. 阿付雷同(あふらいどう) この熟語の意味は、他人に同調することです。その理由としては、自分の考えを全く持っていないからになります。 2. 軽挙妄動(けいきょもうどう) 全く何も考えずに、物事を軽々しく行うことです。そのためこの考えから時に大失態を引き起こすこともあります。 気をつけましょう。 3. 唯唯諾諾(いいだくだく) 誰かが発言したことに何か思っても、全く逆らう事なく言いなりになっていくことです。 ビジネスなどの場においてこのようなタイプは多く、陰では「イエスマン」と揶揄されます。 4. 雷同一律(らいどういちりつ) この熟語では、他人の思想や意見を思いっきり取り入れることにあります。自分の考えもないため、そのまま、その人の意見に同調していきます。 5. 付和随行(ふわずいこう) 自らの主張や考えが全くないため、他の人の意見にとりあえず従います。そして他人の意見に流されながら行動していきます。 このように「付和雷同」の類語は、自らの考えがなく他人の考えに従うイエスマンのような意味ばかりになっています。 絶対にこうはならないようしましょう。

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付和雷同の対義語は?

反対に「付和雷同」の対義語にはどのような言葉があるでしょうか? 四字熟語の対義語ということで、こちらも四字熟語のラインナップとなっています。 志操堅固(しそうけんご) 堅忍不抜(けんにんふばつ) 和而不同(わじふどう) 読み方が非常に難しい熟語が並びましたね。漢字の勉強をしているみたいです。 さてこちらの対義語もひとつずつ意味を確認していきましょう。 1. 志操堅固(しそうけんご) 自らの主張や考えを行動に反映させて、日常生活において貫き通すことです。一番が自分の信条であり、その信条にのっとり活動に移していくイメージです。 2. 堅忍不抜(けんにんふばつ) 自分の想いや意志が非常に強く、その事から起こる問題や苦難など辛いイベントが発生したとしても、忍耐強く耐えることにあります。 非常にタフな精神の持ち主に宿る考え方です。 3. 和而不同(わじふどう) 「和而不同」は上記2つとは少し異なり、周りの仲間とも協力する姿勢があります。 ですが、自分の考えと衝突する場合はしっかりと自らの意見を主張し議論し合います。 全ての決めごとを他人に委ねるということは決してありません。 このように「付和雷同」の対義語は自らの考えをしっかりと大事にして、自らの行動に反映させていきます。 あらゆる組織のリーダーと呼ばれる人材には、皆このような考えが備わっています。

付和雷同を英語でいうと?

「付和雷同」の四字熟語を英語で表現すると、 Following blindly となります。 漂って流されていくイメージがしっかりと英語にも反映されているカタチになっています。

 

日本人は付和雷同?

日本人は国民性から「付和雷同」の性質を持つ人が多いと言われています。 その大きな背景として、日本は文化として謙虚と奥ゆかしさを「美徳」としてきた歴史があるからだと思います。 その文化的な風流な流れが近代的なビジネスなシーンまでに残った結果、会議に荒波を立てないほうがよいという考えに至ったのだと思います。 ただだからと言って、何の意見を発信せずに上司の意見に黙って従う態度はただの「付和雷同」であり、「謙虚」でも「協調性」でもなんでもありません。 本当の協調性とは自らの意見をしっかりとぶつけた上で、相手の意見とすり合わしていくことを指しますが、上下関係などさまざなな立場の差から口をつぐみます。 また荒波を立てたくないと考えている人はそもそも何か発信しようという意志すらない人も多く、ただの「イエスマン」になっていきます。 このような背景から「付和雷同」な日本人が多いと考えられています。 風流な文化の悪い面だけ残ったと考えるのが自然であるのかもしれませんね。

付和雷同が元となったフワライドというポケモンがいる?

あなたはポケモンが好きですか? 好きな方ならば、こんなポケモンご存知ではないでしょうか? 「フワライド」 なんか聞き馴染みのある言葉の響きが出ているポケモンですね。 付和雷同、 フワライドウ、 フワライド。 そう、このポケモン。「付和雷同」の四字熟語から誕生したポケモンとされています。 ちなみにフワライドは「ライド」の語呂の部分からひこうタイプになっています、 その語呂のよさ、抜群のネーミングセンスからポケモンファンの中でも高い評価を得ているポケモンです。 「フワライド」のTwitterをぜひ参考にしてみてください。 付和雷同が背景にきっと浮かんできますよ。 【フワライドには 効果が ないようだ……】 — フワライド (@puwa_muku) 2018年11月7日