ビットマスターが109億の負債を抱え倒産。ビットコインの今後の見通しは。

 

仮想通貨業者のビットマスターが破産

ビットマスターは仮想通貨そのものを扱っている会社ではない

  • ビットマスター破産による負債額は109億円
  • 相場上昇による破産の信憑性は低い
  • ビットコインの今後
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ビットマスターの負債額は109億円

今回の破産宣告により「ビットマスター」の負債額は109億円にも上るといわれています。しかし現在のところ負債額を弁償する方法は定かでありません。100億単位という大きな負債額は、吉田ゴルフが九州・沖縄地区においてゴルフ経営に失敗をした、166億円以来です。 100億円単位の負債となると、破産した側に支払い能力が残っていることはほとんどありません。 また、破産問題が出る前に「ビットマスター」の事務所は火事となっています。この火事により事務所の備品なども残っておらず、負債額の返済は絶望的と言えるでしょう。

 

債権者は2万2000人を超える

「ビットマスター」は、ビットコインのATMを取り扱う業者です。ATM本体とATMの利用者が出すマージンを、購入した人が得る権利を売却し、自社の利益としていました。またATMを管理する債権者は、他の債権者を探してATMを売り、そのATMから出たマージンを得られ仕組みともしていました。 しかし、今回の破産によって債権者は権利を失っています。また、債権者はほとんどマージンを受けていないという事実も発覚したのです。 つまり、今回の破産問題で被害を被った「ビットマスター」の関係者は、損をしたまま泣き寝入りする可能性が高いということになります。

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相場上昇が破産の原因

「ビットマスター」は破産の原因を「相場上昇のために会員から預かっていたビットコインの調達が出来ないため」としています。しかし「ビットマスター」という会社は、ビットコインを直接取り扱う権利を持っていません。 そのため、預かったビットコインを自由に扱うことが出来ず、債権者に返還できないという事態にはそもそもなり得ません。 つまり「ビットマスター」は預かったビットコインを流用した可能性が高く、このことが世間では問題視されています。

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ビットコインの価格変動

「ビットマスター」が破産理由に挙げているビットコインの価格変動は、2017年に急激な変動があった後、そのまま下落傾向が続いています。 しかし、常に下落しているというわけではなく、上下を繰り返して下がっているのです。ここからは、ビットコインの価格変動と今回の破産との関連性について紹介します。

10月は上昇傾向

2019年10月、ビットコインは一時期上昇傾向を見せていました。しかし広い範囲で見れば下落傾向は続いており、この上昇傾向は短期間だけのものと言えます。 2019年10月にビットコインが上昇傾向を見せた理由は、世界的な金融緩和や仮想通貨取引所の認可などがあると考えられます。 そのため、投資家がリスクを冒して市場に介入することが増え、結果的にビットコインの価格が高騰していたというのが世間の予想です。この動きから、投資家の中にはビットコインの価格高騰が続くと予想した人もいました。

 

11月に入り大暴落

2019年10月に価格高騰を続けていたビットコインですが、2019年11月に入ると一転して大暴落しました。これは中国が新たな仮想通貨規制を匂わせたことが関係しています。 この下落傾向は2019年12月現在も続いており、さらに下落する可能性もあるといわれています。ビットコイン自体が下落傾向から抜け出さない限り、今後も同様の動きが繰り返されるはずです。 しかし、これらはあくまでもビットコインの取引をしている人が心配することであり、直接取引できない「ビットマスター」の破産とは本来関係がありません。

ビットコインの安定性は見えない

100億円を超える負債額を出してしまった「ビットマスター」の破産問題について紹介しました。詳細に知ると実はビットコインそのものとはあまり関係のない問題であったことがわかります。 株と同じで世間の動きに左右され、安定性が見えにくいビットコインと関わる際は十分に注意しておく必要がありそうです。

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