「泡を食う」という慣用句の意味や使い方を紹介!

 

「泡を食う」の意味は「とても驚く」

「泡を食う」とは「とても驚き慌てる」ということ。驚いて、慌てふためく様子を表す慣用句です。 単に「驚いた」というだけでは、「泡を食う」は使えないということも、ご注意ください。早速、その語源や正しい意味、使い方をご紹介します。

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「泡を食う」の語源や由来

まず「泡」ですが、これは「慌てる」の「慌」に「泡」という漢字を当てたものです。 そして「食う」ですが、この「食う」という言葉は、非常にさまざまな意味で使われます。「割を食う」「年を食う」とか「9回裏に大逆転ホームランを食らった」など、ある状態にされることや、すること、ほかの動詞の代わりとか、使われ方は実にさまざまです。 そして、この場合の「食う」は、「ホームランを食らう」と同様に、「会う」「受ける」といった意味として使われています。 つまり「泡を食う」とは、「慌てるような事柄」に「会う」ということ。「慌てるような目にあわされた」という意味であることが理解できます。

 

「泡を食う」の使い方と例文

「泡を食う」とは、突然ある状況に出くわして、たいへん驚き、慌てる様を意味します。「突然」「出くわす」「驚き」「慌てる」。これらの要素を含んだ状況で使うことを意識すべきです。 ここでは使い方と例文をさらに詳しくご紹介します。

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「泡を食う」の使い方

さて、「とても驚く」という意味の「泡を食う」ですが、道を歩いているときに、突然、後ろから知人に声をかけられてビックリした、というだけの状況では「泡を食う」とは言えません。 ドキッとするだけでは「泡を食う」には、足りないのです。やはり、そのあとに「慌てる」という状況が必要になります。 「泡を食う」は、この「慌てる」という状況を説明することが重要になるため、単に「泡を食った」で文章が終わる形では、あまり使われません。 ・泥棒が警官に出くわして「泡を食った」。 泥棒がたいへん驚いたことはわかりますが、これだけでは「泡を食った」と言うには物足りません。 ・泥棒が警官に出くわして、「泡を食って」逃げ出した。 このように、「泡を食って」=「たいへん驚いて」に続いて、慌てふためいてどうしたか、という言葉を繋げることが大切です。このような使い方により、いっそう「泡を食って」というニュアンスが生き生きと伝わります。

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「泡を食う」の例文

使い方を意識しながら、次の例文をご覧ください。「泡を食って〇〇した」という表現で、状況が生き生きと伝わります。 ・小学生に変装を見破られ、ルパンは泡を食って逃げた。 ・三者連続ホームランという状況に、監督は泡を食って、昨日先発したばかりのエースをリリーフに出してしまった。 しかし、慌てふためくことが当然という状況という場合、「泡を食う」だけで充分な場合もあります。 ・今朝の突然の大地震には泡を食った。 話す人にとっても、聞く人にとっても「驚いて、慌てふためく」様が容易に想像できる状況です。こういう場合は、「泡を食った」で終わっても、ニュアンスは充分に伝わります。

「泡を食う」の類語と英語表記

慣用句は、意味を誤解してしまうケースが少なくありませんが、類語や英文を知っておけば、その意味や使い方に迷うことはありません。さらに記憶に定着しやすくなります。 早速、チェックしていきましょう。

 

「泡を食う」の類語は「驚く」「慌てふためく」

「泡を食う」の類語は「驚く」、「慌てふためく」が代表的なものとなります。 その他には、「あたふたする」、「パニック」、「面食らう」といったものがありますが、前の二つを押さえておけば、充分です。これを押さえれば、意味を間違えることはありません。

「泡を食う」と「驚く」「慌てふためく」の違い

類語とはいっても、微妙な違いは残るものです。その違いを理解することで、「泡を食う」のニュアンスをさらに正確につかみましょう。 「驚く」は文字通り、驚くことですが、「泡を食う」には「たいへん驚いて」、そして「慌てる」というニュアンスを含みます。「驚く」には「たいへん」と「慌てる」という意味が含まれません。 一方、「慌てふためく」ですが、これは「泡を食う」の持つ「慌てる」というニュアンスをずばり表現する言葉と言えます。しかし、その前段階の「たいへん驚いて」という意味が含まれていません。 「泡を食う」は、「驚く」と「慌てふためく」の両方を含む表現と言えます。