「足元(足下)にも及ばない」は足元でも足下でも良い!意味や例文も解説します!

 

「足元にも及ばない」の意味と語源や由来

「足元にも及ばない」という言葉の意味は、どのように説明すればよいでしょう。 語源もしくは由来にあたる状況をイメージし言葉の細かいニュアンスをつかんでみたいと思います。

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「足元にも及ばない」の意味は「全く敵わない」

「足元にも及ばない」という言葉は、AとB2者の能力や身分、経験値などの差が激しく「全く適わない」という意味になります。 「足元にも及ばない」は慣用句ですが、意味をより深く理解するためにそれぞれの言葉を想像してみましょう。

 

「足元にも及ばない」の語源や由来は「身長で、ある人の足元にも届かない」

「足元にも及ばない」という慣用句の由来もしくは語源的な場面設定として、ここでは「背くらべ」をイメージしてみます。 背くらべにおいて一方の身長がもう一方の「足元にも及ばない」という状況はなかなか想像しにくいのではないでしょうか。 すなわち「足元にも及ばない」という状況は、現実にはありえないかなり極端な差がある状況が思い浮かびます。 「足元にも及ばない」という言葉の背景には、大きな差が存在するという意味が隠されていることを意識しておくとよいです。

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「足元にも及ばない」の使い方とその例文

「足元にも及ばない」という慣用句について、意味とイメージを整理できたところで次に慣用句の使い方を確認しまた実際の例文を取り上げてみたいと思います。 この慣用句の使用法について、とくに最初に注意しておくことは漢字についての話です。 また、実際の例文については小説に登場する事例を集めてみました。より的確で実際的な用法を整理していきましょう。

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「足元にも及ばない」は「足元」でも「足下」でも良い

漢字は、「足元」と「足下」の2種類が主に存在しますが、辞書ごとにどちらの字も使用されておりどちらかが間違いということはありません。 この場合の「モト」という言葉は、どちらの漢字でも意味としては「そば(近く)」を指しています。 また、使用例は少ないようですが(常用外の用法)、「アシモト」は「足許」と書くこともできます。

「足元にも及ばない」の例文

ここでは、「足許にも及ばない」という慣用句について、小説中での実際の使われ方を確認してみましょう。 最初は嵐山光三郎の小説『新素人包丁記・海賊の宴会』(1993)から。 ベンツは、数奇屋造り大邸宅へ入って行き、そこが自宅なのだ。団地暮らしのぼくなんぞ足元にも及ばない超大金持ちなのだ。 次に内田康夫の小説『伊香保殺人事件』(1994)。 「あの子は天才ですわ。わたくしなど、きっと足元にも及ばない名手になるでしょう。 大人である「わたくし」が子どもの「足元にも及ばない」という天才児の能力が表現されています。 最後は少し文脈がとりづらいかもしれませんが、違う漢字を使った用例ということで、麻耶雄嵩の小説『鴉』(1999)より、「足許」の用例です。 しかし、もしそのような正露丸など足許にも及ばない魔法の特効薬があれば、この村は恒に平和であり、 小説のタイトル『鴉(カラス)』や「恒に(つねに)」など、漢字の使用法が特殊な麻耶雄嵩の小説。「足許」もその程度には特殊な漢字であることは、確認しておきたいと思います。

 

「足元にも及ばない」の類語と対義語

次に、「足元にも及ばない」という慣用句の類似表現、また反対の意味を持つ表現について紹介していきます。 似ている意味の言葉に関しては、その印象の差をきちんとおさえてみましょう。

「足元にも及ばない」の類語は「太刀打ちできない」「勝ち目のない」

「足元にも及ばない」という表現は、「太刀打ちできない」や「勝ち目がない」という表現に置き換えることができます。 「太刀打ち」とは文字通り、「長い刀」である太刀(たち)を使って打ち合う戦いのことで、「真剣勝負」、「対等に張り合う」といったニュアンスをもつ言葉です。 「太刀打ちできない」という慣用句は、「対等に張り合っても無駄だ(きっと負けるからあきらめろ)」といった意味をあらわします。 「勝ち目」とは「勝てる見込み」といった意味で、やはり「勝ち目がない」という慣用句になります。 「これ以上戦ったところで勝つ可能性は薄い(だから降参したほうがよい)」という意味です。