東証の宮原社長がシステム障害の責任を取り辞任

1分でわかるニュースの要点

  • 東証の宮原社長がシステム障害の責任をとり辞任
  • 障害発生後の対応には一定の評価
  • 東証とJPXには金融庁から業務改善命令

10月1日に東京証券取引所で発生した過去最大のシステム障害の責任をとり、東京証券取引所の宮原社長は辞任をとることが発表されました。宮原社長はシステム障害後の事後的な対応については原因の早期発表や技術理解の深さについて評価されていたものの、障害発生時の金融庁からの業務改善命令が出されていました。

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後任にはJPX CEOの清田氏が兼任

2020年10月1日に東京証券取引所の株式売買システムで発生した障害によって終日すべての株式の売買が停止した問題を受けて、東京証券取引所の宮原社長が辞任することが11月30日に発表されました。 宮原社長の後任には宮原社長の前任で、現在は日本証券取引所グループ(JPX)のCEOである清田瞭氏が就任することとなりました。 清田氏はしばらくはJPXのCEOと東京証券取引所の社長を兼任することとなります。

 

東証とJPXに対し金融庁が業務改善命令

東京証券取引所の発表によると今回のシステム障害の原因は株式売買システム「arrowhead」の共有ディスク装置の1号機に搭載されたメモリに故障が発生し、2号機へとメモリの切り替えが自動的に行われなかったことにあります。 金融庁はメモリの故障自体は仕方がないものであるものの、こうした問題が生じた際の対応策が用意されていなかったことを特に問題視し、東京証券取引所と日本取引所グループに対して業務改善命令を出しています。

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障害後の対応には一定の評価も責任をとった宮原社長

問題が発生した際の事前の対応策を用意していなかったことが問題視された東証とJPXですが、宮原社長の事後的な対応には一定の評価がされています。 障害が発生した10月1日の夜に行われた記者会見を通じて宮原社長の技術への理解の深さが明らかになったことや、速やかに原因を発表したことによって大きな混乱を避けることができたとされていましたが責任をとる形となりました。