「諮る(はかる)」の同音異義語との違いや例文を徹底解説します!

 

「諮る」(はかる)の要点

  • 意味:「何らかの問題について他者に意見を求める、あるいは相談する」
  • 例文:「新規事業部の立ち上げについては、経営会議にお諮りする予定です。」
  • 類語:「相談」「審議」
  • 英語:「consult」
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諮るとは

(画像:Unsplash

「諮る(はかる)」は、学生時代にはほとんど目にする機会がない熟語です。しかし社会に出ると頻繁に使われるようになるので、その意味をしっかり理解しておくことをおすすめします。 ここでは「諮る(はかる)」の読み方や、意味する内容について説明します。

 

諮るの読み方は「はかる」

「 諮る」に使われている「諮」という文字は音読みだと「し」、訓読みだと「はか(る)」「と(う)」と読みます。つまり「諮る」は「はかる」と読むということです。 「諮る」という漢字は、「言」と「咨」で成り立つ形成文字です。「言」が取っ手のついた刃物と口を、「咨」が口と人がため息をつくことを表す象形でできているのだそうです。

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諮るの意味は「ある問題について他人の意見を聞くこと」

「諮」は「問う」を意味する漢字です。そして「諮る(はかる)」は「何らかの問題について他者に意見を求める、あるいは相談する」ことを意味します。 ただし「諮る(はかる)」を使う時には、意見を聞く相手は個人ではありません。専門家や有識者が集まった会議といった公的機関や、企業においては株主総会や取締役会など公の場を指す場合に使う言葉です。団体の総会や理事会・委員会・審議会などに意見を求める時にも使います。 合わせて、目上の人に対して使う言葉でもあります。

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諮るの同音異義語と意味の違い

(画像:Unsplash

「はかる」と読む熟語は「諮る」だけではありません。「測る」「図る」「謀る」「計る」「量る」など複数あります。 ここでは利用頻度の高い「測る」「図る」「謀る」と「諮る」の違いについて、例文を交えながら説明します。同音異義語は対象も使い方も異なるので、覚えておいてください。

諮るの同音異義語は「測る」

「諮る」の同音異義語に「測る」があります。「諮る」は「目下の者が目上の人に対し、問題について相談する」ことを指します。一方の「測る」は意味が異なります。

例文

  • 身体測定では児童全員の身長を測ります。

例文

  • 危険がないかどうかを知りたいので、水深を測ることにします。

このように「測る」には、物差しやはかりなどの計測機器を使い、「長さ・深さ・速さ・広さ・高さなどを調べる」ことを意味します。つまり、ある基準に基づいて対象の程度を調べることを指すのです

 

諮るの同音異義語は「図る」

次に紹介する「諮る」の同音異義語である「図る」には、2つの意味があります。

例文

  • ケガからの再起を図るためには、きちんとリハビリを続けなければなりません。

例文

  • このプロジェクトを成功させるため、関係者に便宜を図るよう依頼しました。

前者の例文における「図る」は、「工夫して努力する」ことを意味します。一方後者の場合は、「取り計らう」「上手に処理をする」という意味で使われます。

諮るの同音異義語は「謀る」

「諮る」の同音異義語である「謀る」は「たばか(る)」と読むこともあり、読み方によって意味が異なるので注意が必要です。「はかる」と読む場合には、以下のように使われます。

例文

  • 明智光秀は織田信長の暗殺を謀るも失敗しました。

例文

  • 謀られたと気づいた時にはもう、手遅れだったのです。

前者の例文における「謀る」は、「企む(たくらむ)」という意味で使われています。一方の後者は「あざむく」という表現となっています。