ゼロックスがHPへの敵対TOBを開始
ゼロックスがHPへの敵対的TOBを開始
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買い付け価格は1株24ドル、現金と自社株で支払い
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買収成立すればキヤノンはHPへの部品供給停止を示唆
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富士ゼロックスなど複数企業への影響は必至か
ゼロックスがHP買収に向けTOB。買収の目的やメリットはHPにあるのか?2月10日米事務機器大手のゼロックスは米パソコン・プリンター大手のHPにTOBを実施すると発表しました。買い付け価格は従来の1株22ドルから24ドルに引き上げるとしています。ゼロックスは昨年11月にもHPに買収提案をしていますが、HP側が自社を大幅に過小評価しているとして提案を拒否していました。今回はゼロックスによるHP買収ののく敵やメリットに迫ります。
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買い付け価格は1株24ドル
ゼロックスによると買い付け価格は1株24ドルで、同社の株式0.149株と現金18.40ドルで支払うとしており、買い付け提案の期限を4月21日に設定しています。 HP株は2月の買収提案を受けて一時23.35ドルまで上昇しましたが、今月5日(現地時間)は21.54ドルまで下げています。ただこの原因は新型コロナウイルスによる世界経済への影響を懸念したもので、本件TOBに影響ではないと見られています。
HPは反対する姿勢
本TOBに対し、HP側は反対する姿勢を見せています。両社は昨年11月に数回に渡って提携を模索してきましたが、HPの取締役会は同社の評価が著しく低いとして反対していました。 HPは3年で総額160億ドル(約1兆7000億円)の株主還元を行うと発表しました。この株主還元は、ゼロックスと提携をしなくても独立企業として存続できることを株主に示したものと見られています。
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HPと提携するキヤノンへの影響
HPに部品を提供するキヤノンの株式は2日に2,792円まで上昇しました。 しかし、3月4日にキヤノンがHPとゼロックスの提携が成立した場合は、部品供給を停止すると発表したことで、4日には2,737円まで小幅に戻し先行きは不透明な状況となっています。