ユニゾHDを従業員が買収へ。過去に日本の上場企業では初のEBOを米ローン・スターが支援。

ユニゾHDを従業員が買収へ。過去に日本の上場企業では初のEBOを米ローン・スターが支援。

ユニゾHDを従業員が買収

ユニゾHDがEOBを発表

  • 日本初のエンプロイー・バイアウト
  • フォーレストなどとの協議は行き詰まっていた
  • ローン・スターからの提案が実を結びこの度のEBOが実現

2019年12月22日ユニゾホールディングス(ユニゾHD)は日本初となる従業員による買収(EBO=エンプロイー・バイアウト)を行うと発表しました。 同社は米投資ファンドフォートレスなど複数のファンドらとTOBの協議を進めていましたが、買い付け価格や従業員の保護が見込みないとして反対の意見を表明していました。

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1株5,100円で最大1745億円で買収へ

ユニゾHDのEBOはユニゾHD及び関連会社の従業員とローン・スターグループによって新たに設立するチトセア投資が唯一の発起人となり、2019年12月24日から同2月4日に実施されます。 チトセア投資にはユニゾHD及び関連会社の従業員が73%、ローン・スターグループが27%を出資します。 買い付け価格は1株5,100円で最大約1,750億円の買収となります。買付予定数の下限は2,281万3,400株(66.67%=発行済株式総数の2/3超)、上限は全株(100%)とし全ての株式取得を目指します。

 

この買収により非公開化

ユニゾHDはこのエンプロイー・バイアウトにより株式を非公開化すると発表しています。 TOBにあたってはユニゾHDの従業員が実質株主として設立するチトセア投資に、ローン・スターグループが1,300億円の融資と450億円の優先株式を供与します。 応募株券の総数が下限以上の場合は応募株券全てを買付します。公開買い付け成立後は株式売渡請求又は株式併合によりチトセア投資はユニゾHDを完全子会社化します。

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現在フォートレスやブラックストーンと協議中だった

ユニゾHDの株式買い取りについてはこれまでフォートレスやブラックストーンとも協議を継続してきましたが、従業員保護とその仕組みの具体案などで折り合わず合意には至りませんでした。 これらの動きを具体的に見てみましょう。