他山の石(たざんのいし)の意味や使い方を紹介!類語や英語表現まで解説

「他山の石」(たざんのいし)の要点

  • 意味:「他人の失敗を自身に活かす」
  • 由来:「『他山の石以て玉を攻むべし(たざんのいしもってたまをおさむべし)』という漢文」
  • 例文:「今回の競合企業の失敗は、他山の石と考えるべき事態だ。」
  • 類語:「人のふり見て我がふり直せ」「反面教師」「対岸の火事」
  • 対義語:「爪の垢を煎じて飲む」「薫陶を受ける」
  • 英語:「learn … from ~」「profit by」
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他山の石(たざんのいし)の意味は他人の失敗を自身に活かす

他山の石の意味

他山の石の意味(画像:Unsplash

この記事では、「他山の石」の類義語・対義語・英語表現まで紹介していきますが、まずは基本的な読み方や意味を押さえておきましょう。「他山の石」は「たざんのいし」と読みます。漢字そのままの読みなので簡単に覚えられます。 「他山の石」の意味は「他人の失敗を自身に活かす」です。自分自身の失敗からではなく、周りにいる人の失敗から学んで、同じ失敗をしないようにすることを意味します。

 

由来は他山の石以て玉を攻むべし

由来は他山の石以て玉を攻むべし

由来は他山の石以て玉を攻むべし(画像:Unsplash

次は「他山の石」という言葉の由来を紹介します。この言葉は、「他山の石以て玉を攻むべし(たざんのいしもってたまをおさむべし)」という漢文が起源となっています。 この一節は「詩経」という有名な詩集に含まれ、「他の山から持ってきた粗悪な石も、自分の石磨きに使える」というところから転じています。ここから「悪いものや失敗も自分のために活かせるのだ」という意味になり、現在までこの意味が使われています。

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他山の石の使い方・例文

使い方・例文

使い方・例文(画像:Unsplash

「他山の石」の読み方や意味は覚えられたでしょうか。意味については由来を抑えておけば忘れることもないと思います。 この見出しでは、「他山の石」を実際に使う時にどのように使えばいいかを紹介します。例文も交えて紹介しますので、使い方のイメージをしておきましょう。

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使い方①他山の石と考える

1つ目の使い方は「他山の石と考える」です。

例文

  • 今回の競合企業の失敗は、他山の石と考えるべき事態だ。

「他山の石と考える」は「他人の失敗を活かすように考える」という意味です。例文は競合他社が引き起こした失敗をただ傍観するだけではなく、自社で同じ失敗をしないように教訓とするという意味になっています。ビジネスでは自分1人で全て経験することは不可能なので、例文のように他社の失敗から学ぶ必要があります。

使い方②他山の石になる

例文

  • 彼の今回のプロジェクトの失敗は、今後の事業運営の他山の石になるだろう。

「他山の石になる」は、「失敗から学ぶべき事例になる」という意味になります。例文では彼の失敗が、社内の他の人達にとって全く関係のないことではなく、学んで活かすべきポイントがあるという意味になっています。「他山の石と考える」と使い方を区別しておきましょう。

 

他山の石の類語や言い換え

類語や言い換え

類語や言い換え(画像:Unsplash

ここまでは「他山の石」の読み方・意味・例文を紹介して理解を深めてきましたが、ここからは類語や言い換えに当たる表現を3つ紹介しいます。 それぞれの表現でどんな意味が共通していて、どの意味が「他山の石」と異なるかを意識しながら読み進めて、正しい言葉づかいができるようにしておきましょう。

人のふり見て我がふり直せ

「人のふり見て我がふり直せ」とは、「他人の行動を見て自分の行動を反省し、活かすべきことは活かして、直すべきことは直す」という意味です。 「他山の石」は「人の失敗を自分に活かす」という意味で、「自分の直すべきことを直す」という意味は含まれていません。「失敗を活かす」だけなのか、「直すべきところを直す」というニュアンスも含まれるのかで、2つの言葉の使い分けが必要になります。