「たたき台」をつくるポイントをわかりやすくご紹介!

たたき台とは

(画像:Unsplash

たたき台とはどのような意味なのでしょう。その語源は何処から来ているのでしょうか。 我々は日々のビジネスシーンの現場で新しい企画を議論する場合などに、あまり意識せず頻繁にたたき台という言葉を使っています。 まずはたたき台の正しい意味とその語源や英語表現を見てみましょう。

スポンサーリンク

たたき台の意味はもとになる素案

「たたき台」の意味は「これから議論を行うための素案」いわゆる「ラフな素案」のことです。 「たたき台」は最終案に対して用いられる言葉でビジネスシーンでは内容が十分に詰まっていない文書などを指します。このたたき台となる文書などに対して関係者が意見を出し合って内容がより完成度の高いものにブラッシュアップします。 「たたく」という言葉には「ぶつ」という意味とともに「質問する・打診する」という意味があります。

 

たたき台の語源

たたき台の語源は鍛冶屋にある熱い金属類をのせる台です。 鍛冶屋はこのたたき台に熱した柔らかい金属をのせ、金槌でたたいて目的の形に成形していきます。 たたき台の上の金属がたたかれて徐々に完成していくことになぞらえて、これから議論される企画案などをたたき台というようになったのです。

スポンサーリンク

たたき台の英語はtentative plan

たたき台の一般的な英語表現は「tentative plan」です。 ・Make a tentative plan for discussion. (議論のたたき台を作る。) ・Draw up a tentative plan by tomorrow. (明日までにたたき台を作る。) たたき台の英語表現としては「tentative plan」の他に「chopping block」「draft proposal」「springboard for discussion」などがあります。

スポンサーリンク

たたき台の類義語

(画像:Unsplash

たたき台の同義語として「素案・草案・試案」などがあります。どれも同じような響きがあり使い方に迷います。 「素案」は議論のもとになる案でたたき台に最も近い表現です。「試案」はこころみに立てた仮の案でこれもたたき台に近い表現です。一方「草案」は成案一歩手前の案を意味し、たたき台や素案などよりも完成度が高い案のニュアンスがあります。 なお、試案は同じ読みの私案と間違えないように気を付けましょう。

たたき台の例文

(画像:Unsplash

たたき台の例文を幾つか見てみましょう。 ・今日はA君が作ってくれたたたき台をもとに次年度の販売戦略を議論します。今週中にこのたたき台を成案まで仕上げて来週の部長会議に提案したいと考えています。 ・B君のたたき台には致命的な問題があります。供給者目線の発想になっており顧客の立場に立った検討が行われていません。 ・本日の議論を材料にして次回の企画会議にかける次年度予算のたたき台をC君に作ってもらいたいと思います。 例文にあるように、たたき台は議論の材料だったり大幅に変更が加えられることが前提の素案です。

 

たたき台を作るときのポイント

(画像:Unsplash

たたき台の作成を指示されて、はたと困ったことはありませんでしょうか。基本的な考え方を理解すれば比較的容易に建設的なたたき台を作ることができます。 ここではたたき台を作るためのポイントを五つ紹介します。ちょっとしたコツで貴方のたたき台のレベルを格段に上げることができます。

①前提条件を整理する

たたき台を作るためにまず必要なのは前提条件を整理することです。 どのようなケースでも、たたき台を作るため最低限守らなければならない条件があるはずです。全体予算だったり使える人員だったりとケースによってさまざまですが、まずはこれをしっかりと整理しておきましょう。 前提条件があやふやだとその上に作られるたたき台は安定感を失い、その後の議論が迷走する要因になりかねません。