出自(しゅつじ)の意味・使い方など解説します!

出自とは

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「出自」は漢字からもイメージしやすい言葉です。フランクな日常会話ではあまり使いませんが、少しあらたまった席や会話では一般的に使われます。 まずは読み方と意味をおさらいし、文化人類学において「出自」という言葉がどのように取り扱われているかも見ておきましょう。

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出自の読み方は「しゅつじ」

文学作品などで読み方がハッキリしないまま読み飛ばしてしまう言葉が幾つかありますが、「出自」もそのような言葉の一つです。 「出自」は「しゅつじ」と読みます。「出」も「自」も音読みで読みます。「でじ」と読まないように気を付けましょう。 「出身」の「出」は小さな「っ」となってつまった読み方をしますが、「出自」の「出」は大きな「つ」でつまった読み方はしません。

 

出自の意味は「物事の出どころ」

「出自」の意味は漢字で容易に想像がつきますが、「生まれ・出所(でどころ)」です。 基本的には人に対して使いますが、人以外の物などに対しても使うことがあります。 「出」が「出る」を意味し「自」は「自分」を意味しますから、二つの字が合わさって「自分という存在が世の中に出る」ということで、「生まれ・出所(でどころ)」の意味になります。

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文化人類学としての出自

「出自」は文化人類学の研究テーマの一つで専門用語としても使われます。 血縁関係にもとづく系譜は文化人類学の大きな研究領域の一つですが、「出自」は文化人類学において「ある特定の個人における血縁関係にもとづく系譜的なつながりの中での関係」と位置づけられています。 男のみの系譜をたどった場合は父(男)系出自といい、女のみの系譜をたどった場合は母(女)系出自といいます。そしてそのような出自で構成される集団を、それぞれ父系出自集団、母系出自集団と呼びます。

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出自の類語・英語

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「出自」の読み方や意味は理解できましたでしょうか。簡単そうに思える言葉ですが意外な所に落とし穴があったりしますので正しい理解が重要です。 次に「出自」の類語と英語表現を見てみましょう。類語には日常会話でよく使う言葉がありますが、使う場面によって使い分けられるよう気を付けましょう。

出自の類語は「発祥、出身」

「出自」の類語には「発祥、出身」という言葉があります。どちらかといえば「出自」より「発祥、出身」の方が使われる頻度が高いですね。 「発祥」は「物事の始まり」を表します。「起源」や「ルーツ」、「原点」などと同じ意味を持ちます。「出自」のような系譜的意味は持ちません。 「出身」は「どこでうまれ、どのような経歴で現在に至ったか」を表現する言葉です。生まれだけではなく現在に至る経歴の意味も持ちますから、「出自」より幅広い場面で使えます。

 

出自の英語は「descent」

「出自」の英語表現は「descent」です。「descent」はフランス語の「descendre」が英語になりました。以下に例文を示します。 ・He is a man of right descent. (彼は正しい出自です。) 「descent」には「降下、没落」といった意味があり「下(くだ)る」ニュアンスがありますので、ルーツを掘り下げていく「出自」に近い英語表現になります。

出自の使い方と例文

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ここまで「出自」の意味や類語、英語表現などの基本的なことを解説しました。「出自」を使いこなす準備はできたでしょうか。 ここからは応用編です。例文を使って「出自」の使い方を解説しますので、少しあらたまった文書などで使ってみましょう。