ITガバナンスを確立し経営に活かす。フレームワーク「COBIT」の内容とは。

ITガバナンスとは何か

1分でわかるITガバナンス

  • ITにかかるコンプライスを実現する管理体制
  • 経営側の責任において構築
  • 職場環境に応じたガバナンスの採用が重要

ITガバナンスとはITにかかるコンプライスを実現する管理体制を構築することです。なおガバナンスの構築はあくまでも経営側の責任において構築する必要があります。また、「COBIT」などを活用し職場環境に応じたガバナンスを採用することも重要です。

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ITガバナンスの定義は曖昧

「ITガバナンス」という言葉は2002年頃から頻繁にメディアに登場することになりました。企業にとって非常に重要な課題ですが、言葉の定義が曖昧なのも事実です。

 

ガバナンス:法令遵守をさせる管理体制を企業自身が整えること

「ITガバナンス」の定義を考える上で大切なのは「ガバナンス」の定義を再確認することです。一般的には「法令遵守をさせる管理体制を企業自身が整えること」を意味します。企業にとってクリーンな活動は必須です。 言い換えればクリーンな企業活動を行わなければ瞬時にユーザーにそっぽを向かれてしまいます。「コンプライアンス」とともに「ガバナンス」は企業経営において最重要課題といえるでしょう。

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経済産業省の定義

経済産業省は「企業が競争優位性の構築を目的としてIT戦略の策定及び実行をコントロールし、あるべき方向へと導く組織能力」としています。現代社会においてITは企業活動において必須です。 競合他社との厳しい競争に勝ち抜くためにはITを如何に活用するかが重要となります。そのためには組織的にコントロールする統治力、すなわち「ガバナンス」が重要と位置付けています。

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ITガバナンス協会の定義

ITガバナンス協会は「取締役会及び経営陣の責任」としています。経済通産省が唱える定義と比較すると非常にシンプルです。そこで「ITにかかる統治能力を構築させるのは企業側の責任である」と補足すればわかりやすいでしょう。 つまり協会はITを有益に活用するには企業側がガバナンスを整えるべきとしています。そのための支援活動を行うことが協会を設立した趣旨としている点からもわかります。

ITガバナンスが注目された背景・契機

2002年に発生したみずほ銀行発足時の大規模なシステム障害は記憶に新しいところです。この障害こそITガバナンスが注目された背景・契機といえるでしょう。みずほ銀行は第一勧銀ら大手3銀行が統合され発足しました。 しかしシステム統合にあたっては各行の責任において担うことが取り決められています。すなわちガバナンスが整えられておらず、システム障害は「必然」の結果だといえるでしょう。

 

ITガバナンスの目的とは

情報社会においてITガバナンスは全ての企業に不可欠な概念です。しかし、その目的を正確に理解しておかないと、形ばかりで的外れなものになる恐れがあります。そこで、企業が目指すべき目的と今後の課題はどのようなところにあるのでしょうか?

IT戦略で経営目標の達成を図ること

ITガバナンスの目的はIT戦略をもって経営目標の達成を図ることだと定義付けできます。企業経営においてIT戦略は欠くことができない要因です。 IT戦略を構築できなければ経営目標はおろか、競合他社との競争を制することはできません。企業経営を安定させるには、いくつもの手法や活用方法をもってガバナンスを構築することが必須です。