「沽券に関わる」の意味や語源や「示しがつかない」との違いや使い方や例文まで徹底解説!

 

「沽券に関わる」の読み方は「こけんにかかわる」

沽券に関わる

沽券に関わる(画像:Unsplash

「沽券に関わる」は「こけんにかかわる」と読みます。 「関わる」は常用漢字なので問題なく読めると思いますが、「沽券」はこの慣用表現以外ではほぼ使わないので「こけん」という読み方をしっかりと覚えておきましょう。 「沽」「券」それぞれの読み方は「沽」は「コ」「かう」「うる」、「券」は「ケン」と読みます。

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「沽券に関わる」の意味は「品格や体裁に悪影響を及ぼす」

「沽券に関わる」の意味

「沽券に関わる」の意味(画像:Unsplash

「沽券に関わる」の意味は「品格や体裁に悪影響を及ぼす」です。 特定の人物の行動や、その人自身の行動ではなくても周囲の関係者の行動によって特定の人の品位や体裁に悪影響が出るという意味で使われます。 その他、通常「人」の品位や体裁などに使うのが辞書的な意味に基づいた使い方ですが、そこから意味が派生して「会社や団体」の品位や体裁について述べるときにも使うことができる表現です。

 

「沽券に関わる」の語源

「沽券に関わる」の語源

「沽券に関わる」の語源(画像:Unsplash

「沽券に関わる」は「沽券」を理解すると、慣用句の意味が分かりやすくなります。 「沽券」とは「人の価値・値打ち」という意味の言葉です。元々は江戸時代に使われていた「沽券状(こけんじょう)」という土地・家屋の売渡証書のことを言います。その証書の価値に関わるという意味で使われていましたが、そこから「人の価値・値打ち」という意味でも使われるようになっています。

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「沽券に関わる」の類語は「示しがつかない」「面目にかかわる」「名誉にかかわる」

「沽券に関わる」の類語

「沽券に関わる」の類語(画像:Unsplash

次は「沽券に関わる」と意味が類似する「示しがつかない」「面目にかかわる」「名誉にかかわる」という3つの表現を紹介します。 それぞれ意味が非常に似ていて、全く同じ意味で使えるものもあれば、ニュアンスが異なる言葉もあります。その違いを理解して正しく使えるようになりましょう。

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「沽券に関わる」と「示しがつかない」の違い

「沽券に関わる」と「示しがつかない」の違いは、「手本・模範」という意味の有無です。 「示しがつかない」とは「手本として示すことが出来ない」「模範にならない」という意味です。つまり経験者や指導者的立場にある人が生徒などに対して手本を示すことができなかったり、模範的な取り組み方を見せられない時に使う表現です。 一方、「沽券に関わる」はあくまでも「品位」「体裁」に関する表現です。

「沽券に関わる」と「面目にかかわる」の違い

「沽券に関わる」と「面目にかかわる」の違いは、「品位」という意味の有無です。 「面目(めんぼく)にかかわる」とは「世間や周囲の人々への体面に関わる」「世間や周囲の人々からの評価に関わる」という意味です。 「面目に関わる」の場合は「品位」というニュアンスはありません。

 

「沽券に関わる」と「名誉にかかわる」の違い

「沽券に関わる」と「名誉にかかわる」の違いは、「その人の努力の結果」という意味の有無です。 「名誉」とは「その人の行為・能力・努力・尽力などの結果に対する世間の高い評価」という意味です。 「沽券に関わる」には、そうした「努力の結果に対する世間の評価に影響する」という意味はないので、この点で区別が必要になります。

「沽券に関わる」の使い方と例文

使い方と例文

使い方と例文(画像:Unsplash

次は「沽券に関わる問題」「沽券に関わる言動」「〜の沽券に関わる」という3つの表現の使い方を紹介します。 どの表現も既に説明した「沽券に関わる」の意味が元になっている表現です。復習も兼ねて読んでみてください。