苦心惨憺(くしんさんたん)の意味や使い方や「骨の折れる」との違いなど紹介します!

 

苦心惨憺の読み方は「くしんさんたん」

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「苦心惨憺」は「くしんさんたん」という読み方をします。 「苦心(くしん)」は単体で使うことも多く、何かを成し遂げようとして苦労する様子を表します。「惨憺(さんたん)」も単体で使いますが、画数が多く難しい漢字なので読み辛い言葉です。 「惨」を訓読みすると「惨い(むごい)」「惨め(みじめ)」です。「憺」には訓読みがありません。

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苦心惨憺(くしんさんたん)の意味は「苦労を重ねること」

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「苦心惨憺」の意味は「苦労を重ねること」です。 単純に自分自身の身に降りかかる苦労に耐えるというよりは、何らかの目的をもって能動的に苦労している様子、工夫を凝らしている様子を指します。 「悪戦苦闘」と似たニュアンスもありますが、「苦心惨憺」の方がより心を砕いている様子が強調されます。また、血のにじむような努力など心身ともに参ってしまうような苦労を重ねながらもがいている様子を表します。

 

苦心惨憺(くしんさんたん)の由来

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「苦心惨憺」は「苦心」と「惨憺」という単語が組み合わさることで生まれた四字熟語です。 「惨憺」とは目も当てられないほど痛ましく嘆かわしい様子をいいます。「惨憺たる状況」という風に「惨憺たる」という言い回しで用いられることがほとんどです。 何かを成し遂げようと苦労するあまり、痛々しく嘆かわしい状況に陥っていることを「苦心」と「惨憺」が組み合わさって四字熟語となりました。

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苦心惨憺(くしんさんたん)の使い方と例文

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大変な苦労を意味する「苦心惨憺」は、ビジネスシーンでも使いやすい言い回しです。苦労と表現するにはあまりにも道のりが長かった場合や精神的にも消耗した場合、「苦心惨憺」を使えば相手に適切な伝え方をすることができます。 「苦心惨憺」のよく使う言い回しをいくつか紹介します。

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例文①苦心惨憺の末

「苦心惨憺」のよく使う言い回しとして「苦心惨憺の末」があります。例文は下記の通りです。 ・苦心惨憺の末何とか成し遂げた今の事業を、簡単には手放したくないんだ。 ・この研究は苦心惨憺の末、やっと日の目を浴びた。 何かを達成したあと、過去の苦労を振り返って「苦心惨憺の末」と表現します。成功した場合の苦労話や謙遜の意味合いで用いられることもあります。並大抵の苦労ではない場合に用います。

例文②苦心惨憺する

「苦心惨憺する」という言い回しもよく使います。例文は下記の通りです。 ・彼は自らの作家人生を懸け、苦心惨憺してその作品を書き上げた。 ・会社の再興に苦心惨憺するあの人を見ていると、何とか力になれないかと思えてくる。 「苦心惨憺した」と動詞としても使ったり、「苦心惨憺する人」と名詞を修飾したりします。当事者が自分に対して使うことは少なく、人に対して使うことがほとんどです。

 

例文③苦心惨憺の中・苦心惨憺ぶり

「苦心惨憺」は他にも様々な言い回し・表現で使うことができます。例文は下記の通りです。 ・苦心惨憺の中、藁をもすがる思いで友人宅を訪ねた。 ・当時の手記を読むと、彼女の苦心惨憺ぶりが伝わってくる。 「苦心惨憺の末」だけでなく、苦労の渦中にある様子を「苦心惨憺の中」と表現することもできます。また、「苦心惨憺」する様子を「苦心惨憺ぶり」という言い回しで表現することもあります。

苦心惨憺(くしんさんたん)の類義語

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苦労を表す言葉には様々な種類がありますが、苦労の内容や度合い、能動的か受動的かなど言葉によってニュアンスに違いがあります。正しい意味合いを知らないと大げさに伝わってしまうこともあります。 「苦心惨憺」の類語を学びニュアンスの微妙な違いを知り、使い分けることが大切です。