啓蒙の意味は?類語、英語の説明までわかりやすく行います!

啓蒙の意味とは?

「啓蒙」という言葉を知っていますか? そして読むことが出来ますか? 普段の生活では、あまりお目にかからない漢字ですよね。 ただ文学や歴史が好きな人は意外と知っている言葉であります。 大学や高校の講義なんかでもお目にかかる言葉でありますね。 「啓蒙」とは「けいもう」と呼びます。 高校や大学の授業の中では「啓蒙」と単独で使用されるというよりは、啓蒙主義や啓蒙思想と言ったフレーズで耳にした事と思います。 ヨーロッパの歴史の授業で、この「啓蒙主義」というフレーズを習うからですね。 そのためこの熟語を知らない人は、きっと世界史の授業を寝ていたんでしょうね。 さてそんな啓蒙(けいもう)意味を確認しておきましょう。 <啓蒙> 無知の人を啓発して正しい知識に導くこと。 少し難しい意味ですね。 ちなみに漢字を分解して、意味を見てみましょう。 「啓」は、わからないことを教え導くこと 「蒙」は、愚かであり無知であること といった意味を持ちます。 この啓蒙の「蒙」は少し現代では問題視されるような意味を含んでおります。 そのため、現代においてこの言葉を使う事は不適切であるのではないかという議論も巻き起こっています。 その点に関しても、後程お話していきたいと思っています。 さて今回はそんな「啓蒙」という言葉をピックアップしていきます。

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啓蒙の正しい使い方と例文

啓蒙の正しい使い方を見ていきましょう。 意味のおさらいをもう一度しておきます。 「啓蒙」とは、「まったく何も知らない人に、正しい知識を教えていく」ことです。 このことを聞いても、日常的なシーンではあまりピンときませんよね。 そこでこの言葉を聞き馴染みのある言葉に言いかえる事にしましょう。 その単語とは「セミナー」です。 皆さんも一度は聞いたことがある言葉だと思います。 セミナーではその授業内容によりますが、一般的には専門的な知識を教わるためによく各地で開催されています。 そしてそのセミナーは素晴らしい内容もあれば、胡散臭いと呼ばれても仕方のない内容のものも存在しています。 まさに一長一短です。 そして後者のセミナーの存在ばかりが注目された結果、「セミナー=胡散臭い」という図式が成り立つようになってしまいました。 ですが本来は、知らない人に知識を教え込んでいく事を「啓蒙」といい、悪意的な意味は含まれておりません。 このようなケースが正しい使い方であるため、先生から生徒へ教えることや、また専門家から一般人へ教える行為の事を指して、「啓蒙」という言葉は使用されます。 例文をいくつかあげると 「遊んでばかりいる息子を啓蒙する」 「何事も人に頼ろうとするダメ人間を啓蒙する」 などがあります!

 

啓蒙の類語は教化 ・ 教育 ・ 啓発

次に、啓蒙の類語を見ていきます。 教化 ・ 教育 ・ 啓発 が類語にあたります。 この類語を見ても分かるように、教えることがメインになっています。 そして何も知らない相手にしっかりと教えることによって、しっかりとした正しい方向性へ導いていきます。 義務教育である学校が一番イメージしやすいでしょう。

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啓蒙と啓発の違いを解説!

先ほど挙げた中で、啓蒙と啓発はよく似ていると比較されます。 その使い方の違いをみていきます。 啓蒙と啓発、2つの言葉の大まかな意味に関してはそこまでの差異はありません。 ただ厳密に見ると違いは当然あります。 それはどこでしょうか? その違いは、知識に関しての教え方にあります。 答えそのものを教えることが「啓蒙」なります。 啓蒙に関してはあらかじめ答えを教示することで、その教えを導いてきます。 一方で「啓発」の場合はすぐに答えは教えません。 教える段階で、ヒントを与えながら徐々にその核心へと近づけていきます。 このように解法を大事にしてアプローチを含めて教えてく方法が「啓発」になります。 啓発の一部分の漢字である「発」には世間に向けて出していく・外に出していくといった意味合いがあります。 その点が「啓蒙」という言葉と最も大きな違いであり、差別的な意味合いもオブラートに包まれている事が分かります。 そのためもあってか、昔は専門書のことを「啓蒙書」と呼んでいましたが、今ではほとんどの書店コーナーで「啓発本」という書き方に変えられています。

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啓蒙と普及の違いを解説!

次に啓蒙と普及の違いはどこにあるのでしょうか? まず、普及の意味を確認しておきましょう。 広く一般に行き渡ること。または活動によってある物事やサービスを世間に行き渡らせること。 となっています。 啓蒙は無知な人間に教示していくことに重きを置いています。 一方で普及は新しいアイデアや物事を世間に広める手段に重きを置いています。 どこを着目しているかという視点の違いがこの2つの単語にはあるんですね。 普及は対象となる相手の知識のレベルをあまり気にしていません。 とにかくその製品やサービスなど対象となる新たな事を皆に知らしめて、一般的なものにするといった考えがあります。

啓蒙は差別用語、不適切用語?

最初にもお話しましたが、「啓蒙」という用語は差別用語、不適切用語と呼ばれることがあります。 その原因は啓蒙の「蒙」という漢字に原因があります。 「蒙」の字には、相手に対して「無知」だと扱っている意味合いがあります。 またそのことを「愚か」だと思っている意味合いもこの漢字からは確認できます。 そのため「啓蒙」という言葉で表現をすると、どうしても上から他者を見ているようなイメージを相手が感じてしまいます。 その事を快く思わない人はいるため、最近ではこの「啓蒙」という言葉を使わないほうがベターとなってきています。 「啓蒙」という言葉の代用となっているのが「啓発」という言葉です。 最近の書店では「啓発本」という表記で統一がなされているのも、このような背景があるためです。 ただし歴史などの授業では今でも当然のように「啓蒙」という言葉は登場しています。 そのため差別用語といった認識でありませんが、一種の不適切用語になりつつあるといったところが現状です。

 

啓蒙の語源

ここでは啓蒙の語源を確認していきます。 「啓蒙」の文字の由来を見ていきましょう。 「蒙」は元来「覆いかぶさる」が大元の意味になっています。 この意味から派生するように「暗い」や「無知」また「幼い」といった意味に転じていきました。 また歴史を見ていくと、ヨーロッパのルネサンス時代に「啓蒙主義」という言葉が普及していきます。 その意味は無知な市民に正しい知識を教え込み、道筋を示していくというものでした。 中世ヨーロッパでは当たり前の考え方であり、この事からも分かるように君主の思考は絶対的なものがありました。

啓蒙を英語でなんという?

ここでは啓蒙の語源を確認していきます。 「啓蒙」の文字の由来を見ていきましょう。 「蒙」は元来「覆いかぶさる」が大元の意味になっています。 この意味から派生するように「暗い」や「無知」また「幼い」といった意味に転じていきました。 また歴史を見ていくと、ヨーロッパのルネサンス時代に「啓蒙主義」という言葉が普及していきます。 その意味は無知な市民に正しい知識を教え込み、道筋を示していくというものでした。 中世ヨーロッパでは当たり前の考え方であり、この事からも分かるように君主の思考は絶対的なものがありました。