艱難辛苦(かんなんしんく)の意味・使い方・例文・苦心惨澹や辛酸との違いなど解説します!

 

艱難辛苦(かんなんしんく)の読み方と意味

艱難辛苦

艱難辛苦(画像:Unsplash

あなたは「艱難辛苦」という言葉の正しい読み方や意味を知っていますか。この言葉は日常生活で使われることはほとんどありませんが、難しい意味ではないので知っておくと良い四字熟語です。 この記事では「艱難辛苦」の類義語や対義語も紹介しますが、まずはこの見出しで基本的な読み方と意味を理解しておきましょう。

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艱難辛苦の読み方は「かんなんしんく」

「艱難辛苦」の読み方は「かんなんしんく」です。それぞれの漢字の読み方は「艱」は「カン」「かたい」「くるしい」「むずかしい」、「難」は「ナン」「むずかしい」「かたい」、「辛」は「シン」「つらい」「からい」、「苦」は「ク」「くるしい」「にがい」です。 カタカナ表記は音読み、ひらがな表記は訓読みの読み方ですので、「艱難辛苦」はそれぞれの単語の音読みの良い方を合わせた読み方になっています。

 

艱難辛苦の意味は「困難なことに直面し苦しむこと」

「艱難辛苦」の意味は「困難なことに直面し苦しむこと」です。読み方からも分かる通り、「艱難辛苦」に使われている漢字には「むずかしい」「つらい」「くるしい」などの意味があるものなので、その漢字を合わせることで「困難なことに直面し苦しむこと」という意味になります。 「苦しい・難しい状況」という意味だけではなく、「苦しむ」という意味もありますので、「人が悩み苦しんでいる状況」を描写する言葉です。

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艱難辛苦(かんなんしんく)の語源や由来

艱難辛苦の語源や由来

艱難辛苦の語源や由来(画像:Unsplash

この四字熟語は、2つの二字熟語に分けると意味が分かりやすくなります。 「艱難」は「困難な状況で悩み苦しむ」「苦労する」という意味で、「辛苦」は「辛い・苦しいと思うこと」という意味なので、この意味を合わせれば「困難なことに直面し苦しむこと」という意味になります。 これらの意味から、「艱難」と「辛苦」それぞれの熟語の意味が反映されていて、簡単に意味が理解できる漢字であることが分かります。

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艱難辛苦(かんなんしんく)の使い方と例文

艱難辛苦の使い方と例文

艱難辛苦の使い方と例文(画像:Unsplash

「艱難辛苦」の意味は「困難な状況に直面し苦しむこと」という意味でした。意味と読みは理解できたと思いますので、ここからは「艱難辛苦」の使い方と例文を紹介します。 それぞれの見出しで「艱難辛苦」を使った慣用表現なども紹介しているので、ぜひ覚えておいてください。

例文①艱難辛苦は汝を珠にす

1つ目の例文では、「艱難辛苦は汝(なんじ)を珠(たま)にす」という表現です。 ・今考えてみれば高校野球部の3年間は、「艱難辛苦は汝を珠にす」だったのかもしれない。 「艱難辛苦は汝を珠にす」とは「苦しい状況を乗り越えることで立派な人間になれる」という意味です。例文では苦しい日々や仕事に耐えてきた日々も、今思えば実力や能力を付けるためには必要なことだったという意味になっています。

 

例文②艱難辛苦を与えたまえ

2つ目の例文では、「艱難辛苦を与えたまえ」という表現を紹介します。 ・挑戦者は常に「艱難辛苦を与えたまえ」と考えている。 例文では「艱難辛苦を与えたまえ」を使っていますが、本来は「七難八苦を与えたまえ」が正しい表現です。どちらも「自己成長のためには苦しい状況に身を置き、それを乗り越える必要がある」という考え方の言葉です。これは尼子十勇士の一人、山中鹿肋幸盛の言葉が元になったとされています。

例文③艱難辛苦の末

3つ目は「艱難辛苦の末」という表現です。 ・艱難辛苦の末、入社時とは比べ物にならない実力が身についた。 「艱難辛苦の末」とは「苦しい状況に身をおいて悩み苦しみながらも努力し続けた結果」という意味です。例文も、会社に就職して苦しみながらも努力し続けた結果、入社した時とは比べ物にならないくらいの実力を身につけることが出来たという意味になっています。