「上長」の要点
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意味：「歳や役職や地位が自分より上の人のこと」
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例文：「現在「上長に確認」をとっているところでございます。」
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類語：「上席」「上司」「上役」「リーダー」など
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英語：「boss」「senior」
上長とは
（画像：Unsplash）
ビジネスマンであれば必ず「上長」又は「上長」に似た言葉を使ったことがあるはずです。このように、よく使う言葉であり、また目上の人に対して使う言葉でもあるので、「上長」という言葉の基本的な使い方はしっかりと押さえておきましょう。 まずは、「上長」の読み方、意味から見ていきましょう。
上長は「じょうちょう」と読む
「上長」は「じょうちょう」と読みます。難しい字ではありませんので、問題なく読めるでしょう。 「上」は音読みでは「じょう・しょう」ですが、訓読みでは多くの読み方があり「うえ・うわ・かみ・あげる・あがる・のぼる・のぼせる・のぼす」があります。一方「長」の音読みは「ちょう」で訓読みは「ながい」です。 したがって「上長（じょうちょう）」は、二つの漢字の音読みで構成されています。
上長の意味は「歳や役職や地位が自分より上の人のこと」
「上長」の意味は「歳や役職や地位が自分より上の人のこと」です。字の構成からもおおよその意味は推測されます。 「上」はその字のとおり「歳や地位・立場が上の人」を意味し、「長」は「歳が長（ちょう）じている人・大勢を統率する長（おさ）」という意味ですから、「上長」で「歳や役職や地位が自分より上の人のこと」となります。 「長」が付いていることから、一般的には「課長・部長」などの「長」が付く役職の人に対して使われる言葉という見方もあります。
上長の類語とそれぞれとの違いを解説
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「上長」は類語の数が大変多い言葉の一つです。普段は何気なく個人的な好みなどで使う場合が多いですが、本来は微妙なニュアンスの違いなどについても意識して使うことが必要です。 ここでは「上長」の類語とそれぞれとの違いを見ていきましょう。
上長と上席の違い
「上席（じょうせき）」には二つの意味があるので注意が必要です。 一つ目の意味はいわゆる「上座（かみざ）」で物理的に座る位置がより高い方ということを指します。二つ目の意味は「地位・階級」がより上の人という意味で、「上長」の類語としては後者の方が該当します。 「上長」が「役職・地位」に加えて「歳が上の人」という意味を含むのに対して、「上席」には「歳」の概念がありません。
上長と上司の違い
「上司」とは「役職・地位が自分より上位の人」を意味します。「上長」との違いは「上司」には年齢の上下関係を含まないことです。 定義どおりに考えれば年下の「上長」という表現は適当ではないということになりますが、実際には臨機応変に対応されているようです。 なおこれら二つの呼び方は役職名ではなく部下との関係を表す言葉ですから、同じ組織内で「上長・上司」と呼ぶことは基本的にありません。
上長と上役の違い
「上役」は「うわやく」と読みます。「じょうやく」ではありませんので気を付けましょう。 「上役」の意味は「役職・地位が自分より上位の人」を指し、意味としては「上司」とおなじですが、一般的には直属の上司以外の上司や比較的役職が高い上司に対して使われることが多い言葉です。 「上長」と「上役」の使い分けは「上長」と「上司」の場合と同様です。自分より上の人に対する呼び方ですから、一つ間違えると大きな影響を及ぼすことがありますので気を配りましょう。
上長とリーダーの違い
「リーダー」とは「指導者・先導者」のことです。 会社によっては「○○チームリーダー」のように「リーダー」が役職名につくこともありますが、一般的には「リーダー」は一般名詞として使われ役職名としては扱われません。 「上長」や「上司」には「管理者」としての機能が求められますが、「リーダー」にはその機能はありません。方向性を示すのが「リーダー」でそれに沿って組織を管理するのが「上長・上司」なのです。少し難しいですがしっかり頭を整理しておきましょう。
上長と主任の違い
「上長」は一般的に管理職になりますが、「主任」は管理職ではありません。どちらかといえば管理される側で「実務の長」といえる存在です。 現場でチームを率いて陣頭指揮をとるのは「主任」です。いわゆる「プレーニングマネージャー」で野球でいえばキャップテンにあたります。 「主任」は管理職と一般の社員をつなぐパイプ役になります。管理職の意向を一般社員に伝えるとともに、一般社員の動きなどを把握し逐一管理職に伝える役割があります。
上長と先輩の違い
「先輩」という存在は役職や地位ではありません。年齢的な目上の概念も含みません。「先輩」はその組織に先に入った人に過ぎません。 したがって「先輩」の部下もいますし、年下の「先輩」もいます。 「先輩」はその組織での経験が自分より豊富ですから、様々なアドバイスや指導を受けることがありますが、一般的には指揮命令権を持つ者とは限らないので、オフィシャルなシーンでは「先輩」という表現はあまり使われませんので気を付けましょう。
上長と年上の違い
「年上」は「としうえ」と読みます。その字のとおり「年齢が上の人」のことです。 役職や地位との関係はありませんし上司・部下の関係もありません。「年上」の部下も普通にいますし「年上」の後輩もいます。 我が国では古くから年長者を敬う文化があり「年上」の人は一般的に「年下」の者から尊敬される存在になる傾向がありますが、近年のビジネス社会では年功序列制が崩れつつあり、年齢の差がビジネスの現場で実際に意識されることは少なくなっています。
上長の英語は「boss」「senior」
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「上長」にあたる英語表現には幾つかありますが、ここでは「boss」と「senior」について見てみましょう。 「boss」には「上司・親分」といった意味がありますが、基本的には口語的な表現であることに注意が必要です。管理者の上司であることを明確にしたい場合や文書の場合は「supervisor」か「manager」を使います。 一方、「senior」は明確な文脈上の意味がない場合は通常「高齢者・年寄りの人」と理解されます。「senior」を「上位・上級」の意味で使うこともありますが、その場合は「senior」単独ではなく「senior director（シニアディレクター）」といった肩書き名として使われます。
上長の例文や使い方
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ここまで「上長」の類語を中心に基本的なことを解説してきました。あまりに類語が多くて整理が大変ですが、一度しっかり整理できれば、うまく使い分けできるようになります。 ここからは「上長」を使った幾つかの例文を見ていきましょう。
例文①上長 メール
「上長」に関するメールの例文です。
例文
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本件は私の一存では判断つきかねますので、至急上長にメールで確認を取りますので今少しお時間をちょうだい致します。
同じ組織内で「上長」という呼称を使うことは基本的にありません。メールの宛先も「○○上長」とはせず「○○課長・部長」というような表現にします。社外の人に対しては例文のような使い方をします。
例文②上長に確認
「上長に確認」というフレーズは「上長」を使う言葉としては最も多い表現の一つです。
例文
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現在「上長に確認」をとっているところでございます。
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「上長に確認」をとらずに実行してしまうからこのようなことになるのだ。
最初の例文では大事な取引がほぼまとまり、正式に決定する前に「上長」に最終確認をとっています。取引相手にその旨を伝え着々と取引の手続きが進んでいることを伝えています。二番目の例文では独断で進めたプロジェクトが破綻したことを責められています。
例文③上長の評価/コメント
「上長」は通常管理者ですから部下の評価をします。
例文
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「上長の評価」によると今期の君の業績は大変良好なようだ。
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私が昇級できるかどうかは直属の「上長のコメント」が大変重要だ。
「上長」は英語の「manager」のように明確に管理者を意味する言葉にはなっていませんが、通常は管理者としての責務を持っています。管理者の重要な業務の一つが業績評価や人事評価で、例文では「上長の評価／コメント」が業績や人事の評価に重要な役割を果たしています。
例文④上長の承認
最後が「上長の承認」を使った例文です。これもよく使われるフレーズの一つです。
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早く「上長の承認」をとらないと発注に間に合わないぞ。
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「上長の承認」が得られ次第次のプロセスに取りかかってくれ。
「上長」は管理者である以上部下に対する指揮命令権を持っていますが、同時にそのセクションやプロジェクトに関する責任も負っています。このため組織においては事業の節目で「上長の承認」を義務づけているのが一般的です。
まとめ
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「上長」という使い慣れた言葉の解説でしたが、他のよく似た言葉との使い分けは大丈夫でしょうか。 今回は言葉の解説が中心でしたが、日常のビジネスシーンにおいては言葉の使い方だけではなく、目上の人に対するビジネスマナーが極めて重要です。一流のビジネスマンは、相手の立場に立った言葉遣いや気遣いができるのだということを肝に銘じましょう。
