一日千秋(いちじつせんしゅう)の意味や「一刻千秋」「一日三秋」との違いまで徹底解説!

 

一日千秋の読み方は「いちじつせんしゅう」「いちにちせんしゅう」の2通り

一日千秋の読み方

一日千秋の読み方(画像:Unsplash

「一日千秋」は、「いちじつせんしゅう」と「いちにちせんしゅう」という2パターンの読み方があります。 どちらの読み方でも問題ないですが、前者の読み方の方が一般的な読み方です。

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一日千秋(いちじつせんしゅう)の意味は「強く待ち遠しいと感じること」

一日千秋の意味

一日千秋の意味(画像:Unsplash

「一日千秋」の意味は「強く待ち遠しいと感じること」です。 ここから、「ある物事が実現したり、待っている人が来ることを強くこがれている」という意味で使うこともできます。

 

一日千秋(いちじつせんしゅう)の由来は「近世紀聞」

 一日千秋の由来

一日千秋の由来(画像:Unsplash

「一日千秋」の由来は、1874年に染崎延房という日本の戯作家よって編纂された「近世紀聞(きんせいきぶん)」という幕末の動乱を描いた書物にあります。 この中で、「只官軍の向ふの日を頻りに渇望なせる事一日千秋の如くなるに」という一説があり、ここで物事が実現することを今か今かと待ち望んでいることが表現されています。この一節がそのまま現代でも使われるようになり、「一日千秋」の意味になりました。

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一日千秋(いちじつせんしゅう)が「秋」である理由

一日千秋が「秋」である理由

一日千秋が「秋」である理由(画像:Unsplash

「一日千秋」で「秋」という漢字が使われている理由は、昔は「秋」に「時」に近い意味があったことが理由です。 「秋」は農耕における収穫の時期であり、農民にとっては非常に重要な季節だったため「時間」を意味する言葉にでした。「千秋」とは「1000回秋が来る」という意味ですが、「1日に1000回秋が来るほど長く感じる」ことから「待ち遠しい」「実現を強く待ち望む」という意味になりました。

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一日千秋(いちじつせんしゅう)の四字熟語の類語

一日千秋の四字熟語の類語

一日千秋の四字熟語の類語(画像:Unsplash

次は「一日千秋」という四字熟語に意味が似ているものを2つ紹介します。 意味が似ている点と異なる点をしっかりと意識して理解し、「一日千秋」と正しく使い分けられるようになりましょう。

一日千秋と一刻千秋の違い

「一日千秋」と「一刻千秋」の違いは無く、全く同じ意味です。 「一刻千秋」の意味は「短い時間が長く感じられるほど待ち焦がれること」という意味です。つまり「一日千秋」と全く同じ意味になっています。 「一刻」とは「ほんの僅かな時間」という意味ですが、「一刻」が「千秋」に感じられるほど短い時間が長く感じられていて、それほど強く待ち望んでいることを指します。語源についても「一日千秋」と同じです。

 

一日千秋と一日三秋の違い

「一日千秋」と「一日三秋」の違いは、「人を想い慕う」という意味に限定されるかどうかです。 「一日三秋(いちじつさんしゅう)」の意味は「人を恋い慕う思いが強いこと」「人を強く待ち望むこと」で、「物事の成就を待ち望む」という意味はありません。 「一日三秋」は中国最古の詩集「詩経」で登場した表現ですが、「1日会わなかっただけで3年(3回の秋)会わなかったように感じる」と表現されたことが由来です。

一日千秋(いちじつせんしゅう)の英語

一日千秋の英語

一日千秋の英語(画像:Unsplash

「一日千秋」は英語で表現する場合、「waiting impatiently」という表現が考えられます。 ・I have been waiting impatiently until the project was completed. (このプロジェクトが完了するまで、一日千秋の思いだった。) 「impatiently」は「イライラして」という意味です。それほど完成が待ち遠しいという意味です。