「いただけます」の意味や使い方を解説!「いただきます」との違いも説明します。

「いただけます」の意味は「何かをしてもらうよう依頼する」

「いただけます」は返答や許可を出すときの尊敬語です。 「食べてもよいです」 「してもらってよいです」 というニュアンスを尊敬語として伝える際に用いる日本語です。 しかしながら、とっさの時になかなか「いただけます」という言葉は出てきづらいです。 次の見出しでは正しい「いただけます」の使い方と例文をご紹介します。

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「いただけます」の正しい使い方と例文2つ

「いただけます」を正しいタイミングで使うには、実際の例文を元に言葉のニュアンスを汲み取ることが重要です。 どのような時に「いただけます」を用いるのでしょうか。

 

「いただけます」の正しい使い方

「いただけます」は「〜しても良い」という許可を出す際に使います。 許可を出すという行為は、本来は目上の者が目下の人に行うものです。 しかし、飲食店やホテルなどでは店員がお客様に説明をしなければならない瞬間が訪れます。 目下の人が目上の人に指示や教示を行う際に用いられる尊敬語が「いただけます」なのです

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「いただけますでしょうか」は二重敬語

「いただけます」はそれ自体で完結している敬語ですので、続く言葉は不要です。 従って、「でしょうか」などの敬語を付けることは誤りです。 ・「そちらの書類を渡していただけますでしょうか?」 では敬語が二重になってしまいますので誤りです。 使用する場合は ・「そちらの書類を渡していただけますか?」 が正解です。 すっきりして意味も汲み取りやすいです。

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ものを貰う許可を貰う際の「いただけますか」

目上の相手から許可を取り付けたり、目上の人にお願いをする言葉となります。 「いただけますか」を使った例文をご紹介します。 ・「来週の水曜日、有給をいただけますか?」 といったように、目上の人に何かお伺いを立てる際に用いられます。 ・「そちらの書類を渡していただけますか?」 などとモノを扱う際にも用いられます。 広く何かをお願いする時に使われることが多い敬語です。

動作を依頼する際の「いただけますか」

「いただけますか」で動作をお願いする際の例文をご紹介します。 ・「もうすこし、そちら側へ詰めていただけますか?」 といったように、目上の人を動かしたり、何か行動を起こしてもらう際に用いられます。 「いただく」という言葉には「もらう」だけではなく「行動を起こしてもらう」という意味合いも含まれています。 それ故に、目上の人に対しても失礼なくお願いすることができます。 「いただけますか」を用いないと失礼な物言いになってしまいます。 ・「そちら側へ詰めてもらえますか?」 ぶっきらぼうな表現ですし、失礼に当たります。 上司やお客様など目上の相手と話す際は「いただけますか」で締めくくるよう徹底しましょう。

 

「いただけます」の方が「いただきます」より丁寧

「いただけます」のほうが「いただきます」より丁寧なニュアンスを持っています。 この二つの意味を取り違えると失礼に当たってしまう可能性がありますので注意しましょう。 「いただきます」は食事の挨拶として定着していますが、それ以外にも相手にアナウンスするときの言葉として用いられます。 その場合、相手の行動を断定してしまう言葉となるので、判断や行動の自由を与えないニュアンスを含んでしまいます。 先ほどの例で考えてみると ・「備え付けのタオルはそのまま温泉へお持ちいただきます」 となってしまいますので、お客様の中には、タオルを必ず持っていかなきゃいけないのか、と腹を立てる方もいるかもしれません。 先ほどはタオルを持っていくことも「可能です」という柔らかな伝え方でしたが、これでは固い印象を受けますよね。 他方で、相手の決断を尊重しつつ、何かしらの行動が可能だと伝える意味合いが「いただけます」には含まれています。 断定する「いただきます」と混同しないように気をつけましょう。

「いただけます」の英語表記は「Could you~」

「いただけます」は英語で ・you could〜 (あなたは〜できます) という表現になります。 couldはcanと同義で、日本語では、〜できるという意味になります。 英語では日本語よりも如実に、相手に判断の余地を残していることが分かります。 例文として、有名なアメリカのロックバンド「Guns N’ Roses」のタイトル ・you could be mine (あなたは私のものになれます) という用例があります。 なかなか日常で使うことはないかもしれませんが、相手に選択の余地を残した提案、というニュアンスが良くわかりますね。 ちなみに、you couldの前後を入れ替えると ・could you〜 (〜していただけますか) という意味に変わります。 could youを用いた例文としては ・Could you tell me how to get to the station? (駅への行き方を教えていただけますか?) などがあります。 丁寧に尋ねる英語として多用されますので、あわせて覚えておくと便利です。