ハラスメントの定義とは?様々な種類のハラスメントも紹介します!

 

ハラスメントの意味は「嫌がらせ」のこと

ハラスメントとは「日常生活において精神的な苦痛を与えたり物質的な損失を与えたりする行為」で、一言でいえば「嫌がらせ」のことです。 気をつけなければいけないのは、ハラスメントには定量的で厳密な定義は存在しないことです。ある行為がAさんにはハラスメントになってもBさんには何でもないということがあります。基本的にハラスメントかどうかはそれを受ける側がどのように感じるかで決まります。

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ハラスメントは英語の「harassment」に由来する

ハラスメントは英語で「harasment」です。「harass」は「嫌がらせをする」という意味の動詞でこれの名詞形が「harassment」です。 「harassment」に様々な単語を付けて特定のハラスメントを表現しますが、上司など立場を利用した嫌がらせである「power harassment(パワーハラスメント)」などは日本が発祥で、それが英語にもなりました。

 

様々なハラスメントの種類とその事例

ハラスメントには多くの種類があり、26種類あるともいわれています。パワーハラスメントやセクシャルハラスメントは多くの人に知られていますが、ヌードルハラスメントなどあまり知られていないものもあります。 時代によって類型が変化する様々なハラスメントの一部を以下で紹介します。

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パワー ハラスメント

パワーハラスメントは「権力や立場を利用した嫌がらせ」のことです。意外にもパワーハラスメントは日本で生まれた言葉で、2001年に岡田康子氏によって提唱されました。 パワーハラスメントは加害者に自覚がないことが多く、加害者は通常の指導と思い込んでいるケースが多く見られます。 パワーハラスメントの形は様々です。暴力による身体的な攻撃は論外ですが、孤立化させたり過大な業務の要求をしたりと精神的に追い詰める行為もパワーハラスメントと見なされる場合があります。

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セクシャルハラスメント

セクシャルハラスメントは「性的な嫌がらせ」のことで、ハラスメントの中では最も一般的で古くから指摘されてきました。 加害者の性別は問いません。今日では、性同一性障害を抱える人や同性愛者に対する差別的発言などもセクシャルハラスメントとして議論されるようになっています。 セクシャルハラスメントは教師が学生に性的な関係を強要したり、酒席で上司が部下に酌を強要したりする上下関係を利用した対価型と、性生活の質問やヌード写真の陳列など性的な言動や行為によって働く環境を悪化させる環境型に類別されます。

モラルハラスメント

「言葉や態度などの見えない暴力によって相手を支配下に置く行為」をモラルハラスメントといいます。加害者は自分を道徳的で相手のことを思いやっていると信じており、加害者としての自覚が全くないのが特徴です。 モラルハラスメントは夫婦間や恋人間で最も多く起こります。妻の行動を夫が規制したり何かと妻を馬鹿にする行為が代表的ですが、被害者はつい加害者に従ってしまうせいで加害者はハラスメントをエスカレートする傾向があります。 モラルハラスメントは暴力を伴わないので気づかれにくいという特徴もあります。

 

ヌードルハラスメント

ヌードルハラスメントは「麺類などをすすって食べる時に出す音で相手に不快感をもたらす行為」のことで、和製英語による造語です。近年のTwitterにおける発言がその発端とされています。 食事中に音を立てることはテーブルマナー違反で、不快なすする音は外国人などに対する迫害にあたるとする肯定派がいる一方、音を立てて麺類などをすするのは日本特有の文化とするヌードルハラスメント否定派も存在します。 日本の麺類は音を出してもOKだがパスタはNGとする意見などもあり、その境界はあいまいです。

ハラスメントハラスメント

ハラスメントの類型は増える一方です。中でも最近出てきた「ハラスメントハラスメント」は「過剰にハラスメントを主張する行為」を指します。 本来ハラスメントにはあたらない業務指導や社会人としての常識を注意すること、日常の円滑なコミュニケーションを図るための会話などに対して必要以上に過敏に反応して、パワハラやセクハラを過剰に訴える行為が該当します。 もちろん、ハラスメントハラスメントへの批判をハラスメント擁護につなげてはいけないことはいうまでもありません。