語弊(ごへい)と「誤解」などの類語との違いや例文を紹介します!

語弊とは

語弊とは

語弊とは(画像:Unsplash

みなさんが日常的に使っている「語弊」という言葉の、正しい意味を明確に理解できる方はどれくらいいるでしょうか。 類似する言葉が非常に多いこの言葉は、使用頻度も比較的高いので正しい意味を理解しておく必要があります。まずはこの見出しで、「語弊」という言葉の正しい意味を理解しましょう。

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語弊の読み方は「ごへい」

「語弊」の読み方は「ごへい」です。それぞれの漢字は「語」は音読みでは「ゴ」、訓読みでは「かたる」とよみます。一方で「弊」は音読みでは「ヘイ」、訓読みでは「やぶれる」「つかれる」という意味になります。 「語」という漢字は「単語」「日本語」など日常的に使われる平易な単語によく使われています。「弊」は「語弊」を含め、「疲弊」「弊害」などネガティブな言葉に使われることが多い言葉です。

 

語弊の意味は「言葉による誤解を招きやすい」

「語弊」の意味は「言葉による誤解を招きやすい」です。「語」には「自分の考えを伝えるために話す言葉や書き記した文字」という意味があり、一方、「弊」は「良くない習慣」「害」「疲れること」という意味があります。 つまり「語弊」は「言葉にすることによって生じる害」という意味で、ここから「誤解を招きやすい言い方」という意味になったり、更に意味が広がって「不快感を抱かせる言い方」ともなります。

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語弊の類語とそれぞれの違い

語弊の類語

語弊の類語(画像:Unsplash

「語弊」は「誤解を招きやすい言い方」や「不快感を覚えさせる言い方」という意味ですが、この意味に似た日本語表現がいくつかあります。 この見出しでは「語弊」の類義語に当たる表現を4つ紹介します。それぞれの単語と「語弊」という言葉の間にそれぞれどんなニュアンスの違いがるかを意識して読み進めてみて下さい。

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語弊と誤解の違い

「語弊」と「誤解」の違いは「行動の主体が誰か」と「害があるか」ということです。 「語弊」がある言い方をするのは話し手の方で、「誤解」するのは聞き手です。つまりこの2つの言葉は「誰が主語になるか」が全く異なります。 また「語弊」は「誤解を生じさせる言い方」をしていたり「不快感を覚えさせる言い方」なので、聞き手に被害が及びます。一方で、「誤解」は聞き手の意味の取り違いだけで話し手に害はありません。

語弊と誤謬の違い

「語弊」と「誤謬(ごびゅう)」の違いは「内容自体の誤り」か「表現方法の問題」かです。 「誤謬」とは「知識や論証の過程が誤っていること」という意味です。つまり発言者自体が持っている知識そのものや、主張の論証の過程自体が間違っていて、「語弊」のような「言い方」の問題ではありません。 「語弊」は誤解させたり不快感を覚えさせる「言い方」に問題があるので、発言内容自体は正当性があるかもしれません。

 

語弊と齟齬の違い

「語弊」と「齟齬(そご)」の違いは「表現方法の問題」か「食い違いの問題」かです。 「齟齬」とは「物事や複数の人の意見が食い違うこと」という意味です。つまり「表現方法」や「内容」の間違いなどではなく、「複数の物事が噛み合わないこと」が問題になっています。 「語弊」のある表現によって「齟齬」が生じる可能性はありますが、「語弊」という言葉自体に「食い違う」という意味は含まれていません。

語弊と勘違いの違い

「語弊」と「勘違い」の違いは、「誤解」と同様に「行動の主体」と「害があるか」ということです。 「勘違い」とは「うっかり間違って思い込むこと」という意味で、行動の主体は勘違いしている人自身です。またその問題は間違って思い込んでいるその人自身の問題です。 一方で、「語弊」がある発言をするのは話し手で、話し手が聞き手に勘違いや誤解しやすい言い方をして相手に害を与えています。