醍醐味(だいごみ)の意味や仏教からの由来・実際の使い方など紹介!

 

醍醐味とは

(画像:Unsplash

「醍醐味」という言葉は日常会話でもよく使います。前向きで何か気持ちの高揚感がありますね。でも「醍醐味」の由来となるとどうでしょう。キチンと説明できる人は少ないのではないでしょうか。 ここではまず「醍醐味」の読み方や意味を押さえた上で、その語源も探っていきましょう。

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醍醐味の読み方は「だいごみ」

「醍醐味」の読み方は「だいごみ」です。大方の人は問題なく読める比較的なじみのある言葉です。 「醍」は音読みで「だい・たい・てい」と読み、訓読みはありません。「醐」も音読みは「こ・ご」ですが訓読みはありません。「味」は一般的な漢字です。音読みは「み・び」で、訓読みは「あじ・あじわう」です。 したがって「醍醐味」は三つの漢字全てを音読みしていることになります。

 

醍醐味の意味は「物事の深い面白さ」

醍醐味の意味は「物事の深い面白さ」です。 乳製品としての最高峰の味としての「醍醐味」が「仏教における悟りの真髄」を意味するようになり、それがやがて「最高のもの」、「物事の深い面白さ」を表す言葉として使われるようになりました。 言葉の由来より「醍醐味」には「最高の食べ物」「仏教における悟りの真髄」「本当の面白さ」という三つの意味がありますが、現代において一般に使われているのは最後の「本当の面白さ」すなわち「物事の深い面白さ」がよく使用されています。

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醍醐味の語源

「醍醐味」が最高の味の乳製品から派生した言葉で、仏教における悟りの真髄を表す言葉として派生し、「物事の深い面白さ」の意味に至ったことは解説しました。 この「醍醐」という言葉のもともとの語源はサンスクリット語です。「醍醐」はサンスクリット語で「サルピル・マンダ」といい、これが漢字の「醍醐」に訳されました。

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醍醐味の仏教用語としての意味・語源

古来「醍醐」とは牛乳から作られる五段階の乳製品の中で最高峰に位置するものを指していました。正しいレシピは残っていませんが、バターとヨーグルトの中間のようなものだったようです。 仏教においては悟りにも段階があり最も高い境地である「悟りの真髄」がこの「醍醐」に例えられ、「最高の味」である「醍醐味」が「最高の教え」、「最高のもの」となっていきました。 日本においても平安時代「醍醐」は超高級な乳製品として貴族や皇族に食されました。

「醍醐寺」は「醍醐味」という言葉に由来

「醍醐寺」は京都伏見にある真言宗のお寺です。豊臣秀吉の醍醐の花見でも有名です。古都京都の文化遺産として世界遺産にも登録されています。 この「醍醐寺」の名前の由来は「醍醐味」に由来します。真言の高僧が今の「醍醐寺」の近くの湧き水を飲み、あまりの美味しさに「ああ、醍醐味なるかな」と言ったのが「醍醐寺」命名の由来とされています。 なお「醍醐味」「醍醐寺」といえば「醍醐天皇」も連想されますが、こちらは「醍醐」という地名に由来しますので、「醍醐味」と直接の関係はありません。

 

醍醐味の類語・英語

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「醍醐味」の語源まで見てきました。「醍醐味」の基本的なことは押さえられましたでしょうか。 ここからは応用編です。「醍醐味」の類語と英語表現を見てみましょう。

醍醐味の類語は「興・面白さ・持ち味」

「醍醐味」の類語は数多くありますが、今回は「興・面白さ・持ち味」について見てみましょう。 「興」は「物事に対して感じるおもむき」のことを指します。「興がさめる・興をそそられる」といった慣用的な表現に多く使われます。「面白さ」には発見があります。「通常とは違う予想のつかない様」を表す言葉です。「持ち味」は「物事や人が持っている他にはない独特の味わい」を指します。 「醍醐味」は「最上級の深い面白さ」という”もの”や”人”が本質的に持っているこれらの類語よりは一段高い深い味わいを表す言葉です。