仕様とは
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「仕様」という言葉は日常だけでなくビジネスシーンでも多く使われています。しかし多く使われることによって本当はどういう意味なのか、ということがわかりにくいという一面もあります。 「仕様」を正しく使うために、まずは「仕様」という言葉が持っている意味と英語表現を確認しておきましょう。
仕様の意味は「方法・規格、性能」
「仕様」の意味は「方法・規格・性能」です。 まず方法の意味での「仕様」とは「何かをどんな順序でどのように行うか」ということを指します。次に規格の意味での「仕様」は「複雑な設計の製品内容や図面について説明すること」、最後に性能の意味では「その物がどんな特性を持っているかということ」を表します。 いずれの意味の「仕様」も名詞として使われ、ある物についての扱い方や使い方を指しています。通常は物について使われる言葉ですが、状況によっては人についても使われることがあります。
仕様の英語は「method・spec」
「仕様」を英語にすると「method(メソッド)」または「spec(スペック)」です。 ・Adope a new method of teaching English. (新しい英語教育方法を取り入れる。) ・Change the specification. (現在の使用を変更する。) 「method」は方法・方式・順序・秩序という意味の名詞、「spec」とは仕様や性能・規格という意味を持つ「specification」の略で「仕様」を使う状況に近い方を選んで使います。
仕様の使い方と例文
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「仕様」という言葉は、普段の会話でも物の名前や状態などを表す名詞として使われます。主には「仕様がない」「仕様変更」「仕様策定」「仕様設計」などです。 以下ではこれらの「仕様」を含んださまざまな言葉の使い方を具体的な例文と一緒に解説しますので、ぜひ参考にしてください。
仕様がない
「仕様がない」とは「方法がない」「どうにもできない」という意味の言葉です。 ・本人にやる気がなければ仕様がないでしょう。 この場合の「仕様がない」は人や物事について使われ、その人や物をどのように導いたり扱ったりすれば良いのかわからないという状況を表します。 「仕様がない」を口頭で使うときは「しょうがない」と発音されることがほとんどで、さらに言葉を崩して「しゃーない」と言われることもあります。
仕様書
「仕様書」は「しようしょ」または「しようがき」と読みます。「仕様書」とは、何かの物事や機械などの使い方を書いた書類のことです。書類をまとめて冊子のようにしている場合もあります。 ・新しいシステムは仕様書を見ながら使ってください。 また「仕様書」と「取り扱い説明書」は似ていますが、厳密に言えば書かれている内容が異なります。「仕様書」はその製品や物事の仕組みに伴う扱い方、「取扱説明書」は扱い方に特化して作成されています。
仕様変更
「仕様変更(しようへんこう)」とは文字通りその物事や機械などの規格や、規格に伴う性能自体を変更することを指します。 ・A社の製品は仕様変更をしてから売れ行きが伸びたと聞いています。 「仕様」は名詞なので、他の言葉と組み合わせてさまざまな表現をすることができます。「仕様変更」もその中のひとつです。「仕様変更」と似た言葉では「仕様変更案」「仕様変更計画」など比較的自由に言葉として使うことができます。
仕様策定
「仕様策定(しようさくてい)」とは物事のやり方や機械の仕組みなどをを考えて決めることです。 ・今期の国会で核となるのは基本方針の仕様策定です。 「策定」とは主に政治関連で使われる言葉で、政策を考えて決めることを指します。そのため一般的なビジネスシーンなどではあまり使われません。 しかしニュースや新聞などでは比較的頻繁に使われる言葉であるため、意味を知っておくことで世の中の動きを具体的に把握しやすくなります。
仕様設計
「仕様設計(しようせっけい)」とは物事や機械など製品の規格や性能を組み立てることです。 ・新製品の仕様設計には5年かかったと聞いています。 その物事や機械の骨組みとなる部分を作り上げるための作業を「設計」と言い、その設計を「仕様」について行うことを「仕様設計」という言葉で表します。 口頭では「仕様の設計」「仕様を設計」などとも言いますが、主に書面では「仕様設計」という言葉で表されます。
まとめ
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「仕様」という言葉はさまざまな場面で使われますし、使われ方によって解釈のイメージが異なります。そのためふと考えたとき、意外と意味をつかみにくいものです。 今回ご紹介した「仕様」を使った言葉や例文を元に日常のビジネスシーンでさりげなく使われている「仕様」という言葉に注目してみるのも良いかもしれません。