安寧(あんねい)の意味や使い方・類語や四字熟語まで徹底解説!

 

安寧とは

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「安寧」という言葉を見てすんなり読める人も、正しい意味を説明できる人も少ないのではないでしょうか。日常的に使う言葉ではないものの、テレビや新聞で登場する機会が多いので覚えておくと便利です。 ここでは「安寧」の読み方や意味について説明します。

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安寧の読み方は「あんねい」

「安寧」は「あんねい」と読みます。 安寧の語源は中国とされており『史記』という歴史書の中に「天下無異意則安寧之術也」という言葉が綴られていました。 日本では記紀に記されている通り、第三代にあたる「安寧天皇」の名前で使われています。また715年につくられたとされる続日本紀の中にも「頼二祖宗之遺慶一、海内晏静、区夏安寧」と記されていました。

 

安寧の意味は「世の中が平和なこと」

「安寧」に使われている「安」「寧」共に、「落ち着いている」ことを意味しています。その2つの漢字を重ねた「安寧」は、世の中が安定し平穏無事であること」を指します。 ここでのポイントは、「安寧」は個人の状態ではなく社会全体を対象に使われる言葉であることです。そのため「単に安らかである」というより、「平和で静かな状態が続く」ことを意味します。

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安寧の英語表現は「public peace」

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「安寧」は英語で「public peace」と表します。「public」が公けであること、「 peace」が心の状態を表現しています。 ・Imperial court rituals are performed for the purpose of good harvests and national public peace. (五穀豊穣や国家国民の安寧を祈ります。) 「public peace」は「安寧」だけでなく「公安」や「治安」という意味で使われることも多いです。

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安寧の四字熟語は「安寧秩序」

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「安寧」が使われる四字熟語といえば、「安寧秩序」があげられます。「安寧秩序」は「国家や社会が落ち着いていて、平穏無事で不安がない状態」を意味します。 また、国家や社会が乱れることがないように設けられた「順序」あるいは「ルール」という意味で使われることもあります。 いずれにせよ対象は地域も含めた大きな集団となり、個人の状態を表す際に使われることはありません。

安寧の対義語は「不穏・波乱」

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安寧の対義語には「不穏」や「波乱」があります。 「不穏」には「穏やかでない」「今にも事件が起こりそう」「何らかの危険や危機をはらんでいる」という意味があります。 「波乱」は「波瀾」と表すこともあり、「もめ事」「騒ぎ」「変化がある」「争乱」など複数の意味を持ちます。

 

安寧の類語とそれぞれの違い

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「安寧」には「平穏」「閑寂」「安泰」「平成」「平安」「静寂「安穏」など、多くの類語があります。しかし言葉によってニュアンスは変わります。 ここでは「安寧」の類語として使われることが多い「平穏」と「閑寂」について、ニュアンスの違いを説明します。

安寧と平穏の違い

「安寧」は「世の中が平穏無事である」というように、国や社会に対して使われる言葉です。 「平穏」も「穏やかで何事もない」「安らかである」ことを表す言葉ですが、対象は国や社会だけでなく個人も含まれます。また、個人が病気ではない状態という意味でも使われます。